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総裁選「派閥の終わりと世代間戦争」後藤謙次が解説

政治

自民党の石破元幹事長は15日、総裁選に出馬しないことを正式に表明し、河野行革担当大臣の支持に回りました。一方、野田幹事長代行は、出馬に向けて最終調整をしています。

岸田前政調会長、高市前総務大臣、河野行革担当大臣、野田幹事長代行の戦いとなると、総裁選の構図はどう変わってくるのでしょうか。

ジャーナリストの後藤謙次さんに聞きます。

(Q.石破氏が河野氏を支持、河野氏自身や小泉環境大臣も明確に連携を打ち出しています。河野氏が世代交代や改革に舵を切ったということですか?)

その通りだと思います。河野氏はルビコン川を渡ったと言っていいと思います。安倍前総理・麻生大臣と長年宿敵同士だった、石破氏と手を組むということは、縦割りの派閥体制に横串を入れるということですから、自民党の秩序に挑戦をする意味があると思います。石破氏と小泉氏も入ることで、世代間戦争に持ち込むことが、河野氏が描いた勝利の方程式だと思います。

(Q.党内には石破氏へのアレルギーもあります。党の重鎮たちが河野氏のやり方に反発して、岸田氏支持でまとまることはありますか?)

そういう面もあると思います。麻生氏の側近によりますと、河野氏と先週末に会談した際、麻生氏は「政治の世界の足し算は引き算にもなる」と話したといいます。つまり、「石破氏と手を組むということは、石破アレルギーを持っている人たちにとっては逆作用するから気を付けろ」と注意喚起をしたんだと思います。

(Q.二階派の一部が支持するとされる、野田氏は出馬できそうですか?)

スタートラインに立つという意味では、今回は悲願達成じゃないかと思います。二階氏の下で幹事長代行をやっています。菅総理が退陣会見をした日の夜、二階氏に直接会って協力を要請した際に「あんたは二階派の誰を知ってるんだ」と問い掛け、協力を約束していることが非常に大きいと思います。

それから、野田氏が「足を向けて眠れない」と言っているのが、政界に今も影響力を持っている青木幹雄元参議院議員会長です。青木氏の事務所には15日、朝一番で岸田氏、2番目に二階氏、3番目に石破氏、4番目に河野氏の父・河野洋平元衆議院議長が訪ねています。

その青木氏が、野田氏に一定のお墨付きを与えたということが、今回、20人の推薦人を超える大きな原動力になりつつあると思います。

(Q.野田氏が出馬したら票が割れますが、どの候補に大きく影響がありますか?)

特に影響が大きいのは、河野氏ではないかと。安倍氏の戦略は、河野氏の流れが非常に強いため、高市氏を自ら推して立候補を容認する形で、放水路のように避けようという形でした。そこに野田氏が出てくると、放水路がもう1本できます。

そして、1回目の投票で過半数を取る候補が出にくいとなると、決選投票に向かうきっかけを与える可能性があります。

(Q.野田氏の推薦人を切り崩す動きはありますか?)

当然あると思います。野田氏が過去に涙をのんだのも、直前になって切り崩されたためです。そのため、野田氏は今回、非常に慎重で、名簿の中身は一向に明かしておらず、ぎりぎりになって発表すると思います。

(Q.福田元総理の息子・福田達夫氏を中心に、若手議員たちが派閥にとらわれない投票を呼び掛けていますが、若手がまとまって行動するようなことはありますか?)

そこはなかなか読み切れていませんが、安倍氏にとって最大の誤算は、福田達夫氏を含むグループ『党風一新の会』です。

党風一新の会は、福田達夫氏の祖父・福田赳夫氏が60年前に作った『党風刷新連盟』を受け継いでいるんだと思います。党風刷新連盟は今の細田派の源流になっているため、福田達夫氏にしてみれば、「その源流に戻るべきではないか」という思いもこもっています。安倍氏に対する異議申し立ての狙いもあるのではないかと思います。

(Q.ほとんどの派閥で一本化が難しい状況で、決選投票になった場合、派閥の影響力はどう働きますか?)

一定程度は働くと思います。ただ、126人いるといわれる1~3年生の衆議院議員の最大の目的は、次の衆議院選挙の生き残りです。生き残らなければ、派閥の親分の意向に従っても意味がありません。その生き残りをかけた時、第1回目の党員投票でトップを誰が取るのかが、一番重要な分かれ道だと思います。

党員投票大きくリードをすれば、国会議員票でひっくり返すことは難しい。過去にも福田赳夫氏が党員投票で負けて辞退しました。中曽根元総理が当選した時も、3人の候補が辞退しています。今回の総裁選も党員投票で、誰がどれぐらいの票数で1位を取るかが、勝負の分かれ目だとにらんでいます。

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