今月末の「ブラックフライデー」に向けたセールが本格化しています。物価高に伴う節約志向が強まるなか、どのように活用すればお得になるのか、専門家に聞きました。
■ブラックフライデー商戦本格化
百貨店大手の「そごう・西武」で始まった「ブラックフライデー」セール。
購入客 「良いものが安く出るし、吟味したものが出るので安心していただけますね」
すき焼き用の黒毛和牛や刺身盛り合わせ、国内産フルーツセットなどをそれぞれ1080円均一で販売しています。
購入客 「(ブラックフライデーは)家計にとても助かるのでうれしいなと」
一方、高島屋も23日からオンラインストアなどで「ブラックフライデーセール」を開始。食品などの商品以外にも「超夢企画」と題して、貸切ヘリコプターで東京の夜景の遊覧飛行。世界遺産・富士山を空から眺めるなど、特別な体験型商品も販売し、差別化を図っています。
イオンモールにも、「ブラックフライデー」目当てに多くの客が詰め掛けていました。冬物の子ども服を買いに来た客は。
子ども服を買う客 「子どもの服って結構サイズどんどん変わっちゃうので、こうやってお得な時に買った方が着せやすいなというのもあるし、うれしい。ありがたい」
航空業界でも、「ブラックフライデー」の波が。全日空は、29日から来月1日までお得なセールを開催。中でも29日限定発売で年末年始便、羽田―伊丹間の料金3万2810円が1万1000円となる大変お得なモノまで登場しています。
そもそも「ブラックフライデー」とは1960年代、アメリカ・フィラデルフィアの警察が毎年11月の感謝祭明けの金曜日は、出勤件数が増えて大変な日。つまり「ブラックフライデーだ」と、ぼやいたことが発端とも言われています。
そのネガティブな意味が、後に「企業によって黒字の日」として売り出され、「セールの日」という認識が浸透していきました。
ネットショッピングでも、毎年大展開される「ブラックフライデー」。今年アマゾンでは、100万点以上の商品がラインナップされています。
旅行代理店大手のHISも、今年「ブラックフライデー」商戦に初参戦。ハワイや、韓国・ソウルなどありえない価格が並んでいます。
新婚旅行の相談に来た2人は国内旅行を中心に考えていたそうですが。
新婚旅行の相談に来た人 「このブラックフライデーの情報を聞いて揺らいじゃってて。すぐにでも決めたいなって思います」
悩むこと1時間。2人が選んだのは。
新婚旅行の相談に来た人 「ハワイの5日間のツアーに決めさせて頂いた。あさダイヤモンドヘッドから日の出が見れるツアー。たぶん安くなった金額でも、ね?申し込めて…」
「節約志向」の中での、ブラックフライデー商戦。今年はどんな商品が人気なのでしょうか。
消費経済アナリスト 渡辺広明さん 「物価高なので生活防衛的に買い物をする人も増えている。“まとめ買い”が増えている」
生活必需品の“まとめ買い”以外にも新たな“狙い目”もあるといいます。
消費経済アナリスト 渡辺広明さん 「ちょっと違ったカテゴリーでも始まっているので、自分の欲しいものでブラックフライデーをやっているか確認をしながら購買するのがいいのでは。いま旅行サイト、家電量販店、百貨店も始まっているが、これからドラッグストア、コンビニエンスストアなども巻き込んでいくような流れになっていく可能性が高い」