29日も各地で雷やひょうなど荒れた天気が続いています。理由は居座る“寒気の渦”にありました。
■雷雨・ひょう・雪“冬の嵐”で大荒れ
傘を裏返すほど激しい風とともに大雨となった新潟県。100ミリを超える雨が県内に降りました。
佐渡の海では大きな白波。29日の日本海側は大荒れ。突然の激しい雨に見舞われ、男性は自転車で急ぎます。
先日も震度5弱の地震が起きたばかりの石川県。まだ薄暗い午前4時すぎ、雷が何度も空を光らせながら大雨となりました。
多くの観光客が訪れる世界遺産・白川郷。雪はシンシンと降り続きました。合掌造りの屋根を白く染め上げ、一気に雪景色に。
観光客 「こんな状態になるとは知らず夏靴で来ました。歩くの大変」 「きのう来た時は雨だった」 「(Q.雪に変わって?)最高」 「初めて来てね、すごくラッキー」
28日までの緑や茶色い屋根が目立つ景色とは一変、29日は白と黒だけ。一面モノクロの世界になりました。今シーズン初めての積雪です。
香川県では固い氷の粒が降る現象が短時間に何度も繰り返したといいます。
地元の人 「結構、道路の方まで、ひょうが掛かっているところもあった。スリップとかが怖くて安全に運転して朝、出勤しました。(午前)11時45分ごろに急にまたひょうが降り始めて、20秒くらい。本当にすぐやんだんですけど、そこからまた晴れて。また15分後くらいに今度はちょっと雨が降って、今は晴れている感じ。この1時間くらいはコロコロ天気が変わる」
同じような天気は全国各地で…。
福岡県で降っていたのは、たったの20秒ほど。
別の地域でも…。福井県では雪も降るなか、大粒のひょうが。手のひらに乗せた大きなひょう。1センチ以上はあろう丸く固まったひょうに撮影者は驚いたといいます。
SNS担当 「人生経験で初めてだったので、すごく驚いた」
地面に落ちても割れずに1粒1粒がとても大きな粒となっています。
SNS担当 「予想外というか、思わぬことだったので、すごく驚いた」 「(Q.降っていた時間は?)2、3分くらいだったと思う」
■“寒冷渦”で大気不安定 あすも警戒
突然の雷雨やひょう。荒々しい天気が続く訳、気象予報士の今村さんに聞きました。
今村涼子気象予報士 「今回の荒れた天気の大きな原因は大陸上にある寒冷渦と呼ばれるものです。寒冷渦というのは上空に寒気を伴った低気圧で、動きが遅いというのが特徴。このために日本列島にも今週半ばから、その寒冷渦に伴う寒気が流れ込み続けているんです。これで冬型の天気が続いていて雨や雪が降ってるわけですが、上空に寒気があることで大気の不安定度が高まりますので、それだけ雨雲が発達して強い雨や雷雨になったり、あられ、ひょうなどを降らせているわけです」
こうした天気はいつまで続くのでしょうか…。
今村涼子気象予報士 「特にあす土曜日まで寒気の影響が大きいですので、荒れた天気が続きます。あすにかけても日本海側や内陸部を中心に強い雨や雷雨が続きますし、また、内陸部では今季1番の積雪というところも多くなりそう。しかも北日本では瞬間的に30メートル近い暴風も予想されている。横殴りの雨になったり吹雪になるようなところもありそうなんです。あすにかけて交通機関などへの影響もあると思って行動してほしい」