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103万円の壁→「178万円目指す」来年から 自公国3党“合意”の舞台裏

政治

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 103万円の壁を巡って自民、公明、国民民主の3党の幹事長会談で178万円を目指して来年から引き上げることで合意しました。

■103万円の壁→「178万円目指す」来年から

 年収103万円の壁を178万円に引き上げるように求めている国民民主党。なかなか議論が進まないことに、いら立ちを見せました。

国民民主党 榛葉幹事長 「103万円の壁の上げ方、そしてガソリン税の暫定税率に対する考え方。この2つを明確にして覚書に署名してほしいと、もう一度15時30分に再協議ということになりました。この中身に我々国民民主党が納得できなかったら補正には賛成できません」

 11日午後1時から始まった自民、公明、国民民主の3党による幹事長会談で、国民民主党は103万円の壁引き上げとガソリン減税に関する方針を明確にした覚書に署名するよう与党側に要求。最初のヤマ場を迎えました。

国民民主党 長友慎治議員 「与党と私たち国民民主党の政策協議はまもなく1カ月が経とうとしています。しかし、いまだにいつまでに引き上げると明確な打ち返しがありません。決断の締め切りはいつなのか明確にお答えをお願いします」

石破総理大臣 「税制改正が終わらないと予算が組めませんものでございますから、そうすると通例12月中というのが常識的な答えかと思っております」

国民民主党 長友慎治議員 「我が党も2024年度の補正予算について賛成できない、そのような立場になりますが、それでもいいのか総理に答弁を求めます」

石破総理大臣 「『それでも良いです』なぞということが言えるはずもなくてですね、12月中旬ぐらいまでには結論を出さねばならんことだと思っております。ぜひとも賛成をいただけますよう私ども、また説明に努めて参ります」

 衆議院での議席が過半数に届いていない石破政権。政府与党は今年度の補正予算案を国民民主党の協力を得て12日、衆議院を通過させたい考えです。

国民民主党 長友慎治議員 「178万円の水準は高すぎるとの声も聞きますけども、決して軽い気持ちで算出しているわけではない。私たちの考えに正面から取り組んでもらえないということになるようであれば、3党協議も撤退ということが視野に入ってくるんではないかと」

石破総理大臣 「先ほど来、懇願というのか…哀願じゃないな、懇願と言いますのか…ぜひその辺もご勘案いただいてですね、これができなければ賛成できないぞとそれはそうなのですけれど、私どもとしてきちんとご説明をしながら納得していただけるように努力は重ねて参ります」

■ガソリン暫定税率は廃止

 11日午後4時すぎから始まった2回目の幹事長会談。国民民主党は覚書の内容に納得し、署名しました。

3党合意書 「いわゆる『103万円の壁』は、国民民主党の主張する178万円を目指して、来年から引き上げる」

国民民主党 榛葉幹事長 「来年から引き上げるということ、そしてガソリン税の暫定税率は廃止をするんだと。この合意書をもって我々は予算に賛成をしたいと、補正予算に賛成をしたいと思います」

政治部(与党担当) 大石真依子記者 「税制については税調の場で協議するのが常ですが、幹事長間で決着をつける異例の展開となりました。今回の合意では来年から引き上げるとしたものの、いつまでに178万円を目指すのかについては明記されませんでした。ただ、あえて『178万円を目指す』と国民民主がこだわる178という数字を入れ込んで合意したことで、補正予算案への賛成をとりやすくした形です。実施時期は国民民主は来年1月からを主張していますが、与党は準備に時間がかかり再来年以降でないと難しいとの立場です。適用が間に合わない来年については来年度の予算で何らかの支援をして、国民民主は主張する手取りを増やす方法が検討されることになりそうです」

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