SDGs企画を伝えるテレビ朝日「未来をここから」プロジェクト。長野県にある山間の村に年間15万人もの観光客が訪れています。その目当ては「日本一の星空」です。
■「日本一の星空」村おこし
暗闇に上がった歓声。その視線の先には、暗いはずの夜空は明るく照らされ、数えきれないほどの星が流れる、まるでプラネタリウムのような空間が広がります。
長野県南部に位置する人口約6000人の阿智村。信州の緑豊かな自然に囲まれた温泉に、地元の食材をふんだんに使った絶品グルメも。
様々な魅力にあふれる村ですが、一時は岐路に立たされていました。
阿智昼神観光局 松下仁さん 「観光施設がたくさんあるなかで客が少しずつ減少していて」
近年の景気低迷のあおりを受け、観光客は右肩下がりに。
阿智昼神観光局 松下仁さん 「このままだと温泉街がシャッター街になってしまうのではないか」
そんな影が差すような状況に今一度、村を見直すと…。
阿智昼神観光局 松下仁さん 「本当に阿智村の星空はきれいで、夏は天の川、冬は1等星がきらきら輝いて見える」
この阿智村の星空、実は過去に国からも“お墨付き”をもらっていました。
阿智昼神観光局 松下仁さん 「環境省が実施する全国星空継続観察で阿智村が日本で一番、星空観察に適した場所という記録も出てきた。星を使った観光活性、地域活性ということを始めた」
星空を生かしたツアーなどで村は再び輝きを取り戻します。
阿智昼神観光局 松下仁さん 「初年度6000人弱の客、約15万人の客がコンスタントにお越しいただける状況」
取材したこの日もマイナス5℃の寒さのなか、全国から観光客が集まっていました。
滋賀からの観光客 「寒さも大丈夫。きれい、滋賀では見れないので」
神奈川からの観光客 「場所的にはいいんじゃない、山に囲まれていて」
大阪からの観光客 「長野が日本で一番、星空がきれいと言っていたので。すごかった。オリオンや冬の大三角がはっきり見えて良かった」
村は“日本一の星空”をこれからも残していくために余念がありません。
阿智昼神観光局 松下仁さん 「大気の状態が悪くなっていれば何か手を打たなければいけないということにすぐ気が付くので、毎年、大気の調査をやってきて、ここ5年くらいは良い成績が出ている」
これからも無数の星が阿智村の夜空を明るく照らし続けます。