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「生き残るために…」利用客が減った新型コロナ禍のゲストハウスの苦悩 高松市

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 感染者の増加に伴って香川県は飲食店に営業時間の短縮を要請し、独自の非常事態宣言を出して県民にも不要不急の外出をしないよう呼び掛けています。人の動きが鈍くなる中、ゲストハウスは生き残りをかけて試行錯誤を続けています。

 高松市の「紺屋町コトマス」は2019年にオープンした中国茶の専門店です。香川県の時短要請が出る中で、今特に力を入れているのがランチです。

(紺屋町コトマス/山本梨沙さん)
「コロナに勝つわけではないですが滋養をつける感じで、血行を良くしてくれたり免疫力をアップするようなランチセットを考えまして。今年1年間はゲストハウスは運営できない分はカフェに力を入れて、そこからお金を生み出してゲストハウスに補填するという、いろいろやっているんです」

 「紺屋町コトマス」の2階はゲストハウスになっています。しかし、ゲストハウス事業はカフェ以上に苦しい状況です。
 かつて、連休などは予約で埋まっていましたが今、泊まる人はほとんどいません。そのため……

(中濱綾那リポート)
「現在はコロナ禍で昼間の作業スペースとして貸し出ししています」

 山本さんは2020年11月に大部屋をリニューアルし、半個室のデスク席を設けました。
 宿泊の利用が見込めない中、何とか生き残る道を探っています。

(紺屋町コトマス/山本梨沙さん)
「お客さんが帰ってこない中で生活しなければいけない、いろいろ会社も継続しなければいけない。そんな中、どうやって、生き残ることを常に考えていますね」

 空き店舗などを利用してアーティストが滞在しながら作品制作を行うイベント「高松アーティスト・イン・レジデンス」。山本さんが所有している空き店舗もこのイベントで活用されました。

 ここで2月まで活動していたのが長野県在住の2人のアーティスト。
 2カ月かけて、市民から集めた古い布を縫い合わせて大きな「こたつ布団」を作りました。

(アーティスト/杉原信幸さん)
「すごく大切に使われていたんだけれども虫に食べられてしまったり、汚れてもう使えないとか、記憶が宿っているんだけれども使えなくなっているものは本当に美しい」

 制作には通りかかった市民も参加しました。

(参加した人は―)
「入りにくな~でも気になるな~ってずっと思っていたんです」

(長野在住アーティスト/中村綾花さん)
「今は新型コロナが流行り、誰かと話したいということがいけないことみたいな雰囲気が漂っているんですが、でも人にとって常に大事なことだし求められることだし、それは無くしてはいけない」

 最後は「こたつ布団」を使った獅子舞を披露。にぎわいを失っていた場所に少し活気が戻った瞬間でした。

 新型コロナの感染が再び広がる中、山本さんは未来を見据えた活動を今後も続けていくつもりです。

(紺屋町コトマス/山本梨沙さん)
「こういう活動をしていることを知ってもらって、将来につながりような形で一緒に関わって、今現状は止まっていても何も変わらない中でいろいろ工夫して今後につながるように頑張っています」

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