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認証店にメリットは?まん延防止に移行の岡山県と宮城県、酒類提供で対応分かれる

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 まん延防止等重点措置の対象地域で酒類の提供を認めるかどうかは知事の判断となります。9月、緊急事態宣言からまん延防止等重点措置に移行した岡山県と宮城県では酒類の提供を巡り対応が分かれています。

(記者リポート)
「こちらの店にはステッカーがあります、感染対策で岡山県の認証を受けた店です」

 岡山市の日本料理店「三粋」です。8月、飲食店の感染対策に県がお墨付きを出す「第三者認証制度」に申し込み、認証されました。

(日本料理 三粋/本倉淑雄 店主)
「(他県では)認証を受けていれば、午後7時までとか時間制限あってもアルコールの販売ができると聞いていたので、岡山県も始まったらすぐに取ろうかなと」

 政府は、まん延防止等重点措置の対象地域では第三者認証制度の実施状況や感染状況などをふまえ、知事の判断で午後8時までの酒類提供、午後9時までの営業が可能としています。

 しかし岡山県では、岡山市など17の市と町を重点措置の対象とし、飲食店に午後8時までの時短営業と酒類を終日提供しないよう要請しています。

(日本料理 三粋/本倉淑雄 店主)
「うちはアルコールなしのお客さんが年に1人か2人くらいしか来ない」

 店は現在ランチのみの営業で、売り上げは以前の9割減になりました。

(日本料理 三粋/本倉淑雄 店主)
「午後7時まででもいいので酒類を販売させていただければある程度は(営業)できるけど、24時間止められてしまうとさすがに夜の営業はできません。そのへんはちょっと残念」

 飲食店の酒類提供の緩和について質問を受けた岡山県の伊原木知事は。

(岡山県/伊原木隆太 知事)
「『マスク外してしゃべるなよ』と、『ちゃんとパーティション越しにやれよ』というふうに怒れるのは老舗寿司屋くらいでありまして、なかなか客商売で盛り上がってる団体に対して、厳しい注意ができない」

 現在、まん延防止等重点措置は8つの県に出されています。この中で宮城県と石川県については、重点措置の対象区域でも認証を受けた飲食店は酒類を提供することができます。

 17市町が対象の岡山県の措置は感染対策を重視したものだといえます。

(岡山県/伊原木隆太 知事)
「厳しい認証を通った所に対して、どこまで緩めても大丈夫なのかということについて、全国に先駆けて緩めるつもりはありません」

 岡山県と同じく、まん延防止等重点措置に移行した宮城県。措置の対象である仙台市では、県の認証を受けた飲食店に限り午後7時まで酒類の提供ができます。

(宮城県/村井嘉浩 知事)
「『(1つのテーブルで)4名以内にしてください』ということになっている。そういうことであれば、感染は広がりづらいだろうと判断した」

 ただ、認証を受けていれば感染が起きないわけではありません。山梨県ではこれまでに認証済みの飲食店で5件のクラスターが起きています。

(日本料理 三粋/本倉淑雄 店主)
「(第三者認証は)営業許可と同じ必要性があると思う。これから営業許可をとる人は必ずセットでとならないと広がっていかないと思う。第三者認証のメリットがないと新しく受けようという方もいないと思うので、できればメリットを先に進めていただけるとありがたい」

 第三者認証を受けた飲食店は15日時点で岡山県は146店、香川県は660店です。
 飲食店の第三者認証制度については全国知事会が、酒類提供など緩和の要件にするなら国が制度の統一や基準を明確化することが必要だと提言しています。

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