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“災害級の暑さ”静岡で観測史上初39.3℃、都心は今年初の猛暑日

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 静岡県では39℃を超えて観測史上、最も高い気温となりました。関東も猛暑日が続出。119番通報が相次いだ「最前線」を取材しました。

■緊迫の指令室 猛暑“最前線”

 消防本部は4日朝から緊迫していました。

消防隊員 「朝からめまい?」

通報者 「横になるような、めまい」

 “暑さの町”の群馬県桐生市は今年一番の暑さとなりました。桐生市の消防本部では、午前中から熱中症疑いの通報が相次ぎます。

70代男性 「病院に行こうと思って起きたら、ふらふらした」

消防隊員 「ふらふらするんですね」

70代男性 「そうです」

消防隊員 「本人ですか?」

70代男性 「そう」

 70代の男性は朝、起きた時にふらついたそうです。その後、救急隊が駆け付けたところ脱水症状もあり、熱中症と分かりました。

桐生市消防本部 消防士長 町田真琴さん 「救急隊が向かってますので、お薬手帳準備して待って下さい。本人がしゃべれる状態ではあった。きょうについては、熱中症予防情報では危険値に達しているのでリスクは高い状態」

桐生市消防本部 消防司令長 伏島一也さん 「以前と比べると、ここ数年は暑さが、異常な暑さを感じることが多い。なかなか気温が下がってこないので熱中症などに注意してもらいたい」

 災害級の暑さとなった列島。猛暑日地点は60を超え、今年最多となっています。

タクシー運転手 「すごく暑いね、やっぱりね。夜はむせるし暑いし、さっぱりやね」

■日本一の暑さ 静岡で39.3℃

 静岡県は「過去に経験したことのない」暑さです。

 4日、日本一暑くなったのは静岡県。気温は39.3℃と40℃に迫る暑さとなりました。静岡県としては1940年の観測開始以来、最も高い気温を更新しました。

 静岡県が誇るソウルフード。黒いだしで魚粉を掛ける「静岡おでん」。

静岡おでん「おがわ」 中津川真生子さん 「静岡は夏、おでんとかき氷を一緒に食べる人が多い」

 おやつ代わりにも食べられるおでん。夏場でも売り上げが落ちないそうですが、さすがに4日は…。

静岡おでん「おがわ」 中津川真生子さん 「普段だったら皆さん、この時間から来るけど、きょう38℃予想なので、おでんがどうというより人通りが少ない」

 客も4日はかき氷だけです。

かき氷を注文した人 「おでんもいいけど、この暑さにはかき氷です。生き返る」

■「5℃違う」涼求めて“白糸の滝”

 猛暑日となった4日、人々は少しでも水を求めます。

 富士山の雪解け水が豪快に流れ出す「白糸ノ滝」。幾筋もの白い糸をたらしたような滝。この暑さもあり、避暑地としてにぎわいます。

富士宮市内から来た人 「きょうは特に暑かったので、白糸に行って涼しくなろうと思って来た」

愛知県から来た人 「涼しいですね。5℃くらい体感は違うんじゃないか」

■なぜ?静岡で最高気温記録?

 暑さといえば埼玉県熊谷市など北関東のイメージがありますが、2020年には静岡県浜松市で41.1℃となり観測史上、最も暑くなりました。

 なぜ静岡県が暑くなったのか。静岡市の南西にある「高草山」。この山を越える風が熱風となって吹き降りたため、静岡市は周りと比べて顕著に気温が上がったとみられます。

■日傘差しドーナツ店に行列

 東京も今年一番の暑さです。普段は多くの人でにぎわう渋谷も心なしか人通りが少なく感じます。

 4日は気温35℃に達し、今年初めての猛暑日となった東京都心。こちらも今年初めての「熱中症警戒アラート」が発表されました。

 それでも行列ができるドーナツ店には多くの人です。並ぶ人に日傘のレンタルも行っています。

■“猛暑の街”熊谷で働く「熱中症対策」

 危険な暑さは“日本一暑い街”として知られる埼玉県熊谷市でも午後2時の時点で35.5℃。何しろ、今年は異例の暑さ。

熊谷市民(80代) 「バテ気味です。もう汗でね…かなわないです」 「(Q.80年生きていてどうですか)一番暑いんじゃないですか、やっぱり」

 うだるような暑さの熊谷、外で働く人は対策が欠かせません。

女性 「(Q.ヘルメットを被っていてどうですか)ヘルメットは蒸しますよね、暑いですよね。水分補給とか、氷も持ち歩いて。(頭に)こうやったりしていますね」

 氷を使ってクールダウンです。

■うちわ&グリーンカーテンで対策

 美容院では、熊谷ならではの対策です。

店の人 「こちらへどうぞ」

客 「うちわまで」

店の人 「うちわ置いてあります。あおいで下さい」

 「うちわ」です。客はパーマをかけながら、「うちわ」であおぎます。

星川美容室 西山富由紀さん 「熊谷市民は、このうちわをもらいにいくから」

 熊谷では毎年7月に「うちわ祭り」が行われていて、地元の人のほとんどが配られる「うちわ」を持っているそうです。

 商店街では珍しい取り組みも。グリーンカーテン、そして上からはミストです。実はこれ、暑さ対策の一環だそうです。

西山富由紀さん 「若者たちが頑張って作ってくれた。グリーンカーテン事業なんですね。熊谷が暑いからってところから始まる。やっぱり川床が涼し気でいいなと。この川床も改めて作ったもの」

 鉄パイプや木材を使って川床を設置。そこに植栽し、グリーンカーテンを作ったといいます。サーモカメラで見てみると一面真っ赤の地面に比べ、グリーンカーテンの場所は10℃ほど低くなっていました。

 それだけではありません。植栽されているのはスイカにナス。さらにはキュウリも。

西山富由紀さん 「収穫して近隣の人に配ったり、食べるとさわやかに、冷やして食べるので気持ちよく食べられる」

 他にも、川の水を長い柄杓を使って打ち水に。

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