東京電力は30日、福島第一原発2号機のデブリの試験的取り出しで原子炉格納容器内のデブリをつかんで持ち上げることに成功したと明らかにしました。
東京電力によりますと、30日、格納容器内に垂らした取り出し装置の先端の爪のような部分で溶け落ちたデブリをつかみ、引き上げる段階まで完了したということです。
福島第一原発の1号機から3号機には合わせておよそ880トンのデブリがあるとみられています。
取り出しに向けた作業は8月も実施されましたが、格納容器に押し込むためのパイプをつなぐ順番を間違えるミスが発覚して直前で延期されるなど難航していて、このまま取り出しに成功すれば初めての例となります。
これから数日ほどかけてデブリを容器に収納して、容器ごと回収します。
取り出されたデブリは廃炉の作業に役立てるため、茨城県内の施設で詳しい分析が行われます。