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上皇后美智子さま卒寿に 上皇さまと歩んだ結婚65年

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20日に90歳の誕生日を迎えられる上皇后美智子さま。私たちは長年、美智子さまの衣装を手掛けるデザイナーを取材。見えてきたのは、衣装に込められた上皇さまへの『思い』でした。(10月19日 OA「サタデーステーション」)

■カメラを通して感じる『支え合い』

サタデーステーションが訪ねたのは、上皇ご夫妻の思い出の地・軽井沢。出迎えてくれたのは、100年以上続く写真店の町田さんご夫婦です。

ディレクター 「これはどこで撮ったんですか?」 町田靖彦さん 「これはテニスコートのちょっとはずれの場所です」

軽井沢のテニスコートで出会い、ご結婚されてから65年。今年も静養のため8月に軽井沢を訪問した上皇ご夫妻は、テニスコートで熱心にプレーを観戦した後、つめかけた大勢の人たちの歓声に応えコートを後にされました。店主の町田さんが撮影した写真には、このときの笑顔の美智子さまがしっかりとおさめられていました。

土屋写真店3代目 店主・町田靖彦さん(87) 「すごく表情が素敵ですね」

ご一家が軽井沢を訪れる度に『お出迎え』や『テニスコート』での写真などを長年撮り続けてきた土屋写真店。以前はおふたりが離れたり、別々の方向を見られたりすることもあったそうですが、最近はある変化を感じるといいます。

町田靖彦さん(87) 「必ず手を組んで、どちらが支えているじゃなくて、両方で支え合っているという感じがしますね」

町田さんご夫婦も今年結婚60年を迎え、上皇ご夫妻は憧れの存在でもあるといいます。

土屋写真店 妻・町田夏子さん(87) 「大体同じくらいの年代ですからね。こうやっていつも仲良くお過ごしになられて、うらやましいなと思いますね」 町田靖彦さん(87) 「こういう雰囲気が鑑ですよね、我々にとってね」

■1日1時間以上のリハビリ

一方で心配されるのは、今月6日に転倒し右大腿骨の上部を骨折された美智子さまの体調です。無事に手術を終え退院された現在は、お住まいの仙洞御所で車いすでお過ごしになられています。

テレビ朝日社会部 宮内庁担当・遠藤行泰記者 「お誕生日に天皇皇后両陛下や愛子さまら皇族のご挨拶、お祝いのご挨拶を受けられるんですけれども、車椅子に乗ってそれを受けられるというのが去年と違うことになります」

1日1時間以上のリハビリを行っていますが、これまで日課としてきた朝夕の散策はまだできていないといいます。

テレビ朝日社会部 宮内庁担当・遠藤行泰記者 「今は上皇さまお1人で散策されている。美智子さまは自力でまた歩けるようにリハビリ訓練に励まれている」

■結婚65年 上皇ご夫妻の『絆』

65年間仲睦まじく寄り添ってこられた上皇ご夫妻。公務を離れたいまも、お二人での訪問は続けられてきました。5月には上皇さまが戦時中に疎開していた、栃木県日光市を訪問。日光への訪問を巡っては、退位前の2015年、当初戦後70年の節目に予定されていましたが、洪水の発生を受けて取りやめに。その後も地震や上皇さまの体調の問題で度々見送られ、今年ようやくの実現となりました。

そして7月には、お二人の卒寿を祝う音楽会が開かれました。足元を気遣われる天皇皇后両陛下に続いて入場された上皇ご夫妻。ゆっくりとした足取りで階段をのぼり、席まで向かわれます。公の行事で愛子さまや佳子さまらご家族とお揃いになられたのは久しぶりのことです。

■デザイナーが感じる『上皇さまへの思い』

こうした数少ないお出かけを陰で支え、最近の様子を知る人物を取材しました。美智子さまの衣装を2010年から手がけているファッションデザイナーの滝沢直己さんです。先月を含め今年は4回ほど上皇ご夫妻にお会いする機会がありました。

ファッションデザイナー 滝沢直己さん 「今年の暑さに対して『どういう工夫をされていますか』とか『職人さんたちがお元気ですか』という労いの言葉をいただいたりします」

退位礼正殿の儀で美智子さまが着用されたドレスを制作して以降、新しい服を作っていないという滝沢さん。そのため、お会いする目的は。

ファッションデザイナー 滝沢直己さん 「昔着ていらっしゃった服を、サイズの調整をしたり丈の調整をしたり」

実際、美智子さまが今年着用した服の多くは、滝沢さんが以前作ったものだといい、去年ご夫妻で京都を訪問した時に着用していたチェックのジャケットは、今年の卒寿を祝う音楽会でもご愛用されていました。

“自分を表現するひとつの手段”でもあるファッション。しかし滝沢さんが服作りを通して美智子さまに感じるのは、上皇さまへの思いやりの姿勢だといいます。

ファッションデザイナー 滝沢直己さん 「自分のために装うということではなくて、必ず上皇さまとの調和であったり上皇さまのお気持ちやお考えに寄り添っていかれるという姿勢があるのではないかと。お言葉にはされませんけども見ていて感じることが多いですね」

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