ロシアが約10年前から日本と韓国との戦争を想定して160の攻撃目標を策定していたとイギリスメディアが報じました。計画は現在も有効だと指摘しています。
フィナンシャル・タイムズは31日、ロシア軍が日本と韓国との戦争を想定して両国にある軍事施設など160カ所の攻撃対象に関する詳細なリストを作成していたと報じました。
リストは2013年から2014年にロシア軍が配布した秘密資料に含まれていて、日韓の82カ所の軍事施設をはじめとし、東海原発などの13の発電所、関門トンネルを含む道路や橋などの民間インフラのほか、製油所、化学工場などが列挙されているということです。
リストには北海道奥尻島の日本のレーダー基地内で撮影された写真や施設の詳細な情報も盛り込まれ、拠点の攻撃に必要な兵力なども記されているということです。
また、ロシアの爆撃機が2014年に日本と韓国周辺を17時間飛行し、日韓の反応を探っていたとしています。
ロシアは西側でNATO(北大西洋条約機構)との戦争となった場合、東側が米軍などからの攻撃に対して脆弱(ぜいじゃく)になることを懸念しているとみられます。
10年近く前に策定された計画ですが、フィナンシャル・タイムズは現在のロシアの戦略の枠組みのなかで計画は引き続き有効だと指摘しています。