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負担重い大学入学金「二重払い」の改善求める声強まる 21%は「対応予定なし」

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 本格的な受験シーズンに突入していますが、複数の大学を受験し合格した時に支払う、入学金の「二重払い」について、受験生や保護者から改善を求める声が強まっています。

■入学辞退も返還されず

 学問の神様として知られる東京・文京区の湯島天満宮。境内には受験生の姿がありました。

受験生 「きょうは合格祈願しに来ました」

 大学受験を控えるなか、試験の合否に加えて、受験生や保護者の頭を悩ませているのが入学金の二重払い問題です。

 例えば、試験日程の早い第2志望のA大学と、日程の遅い本命のB大学を受験した場合、A大学合格後、B大学の結果が出る前に入学金納付の期限が来る場合があります。

 A大学への入学を確保するためには入学金を納める必要がありますが、B大学に合格して辞退しても返還されないケースが多く、受験生や保護者の負担となっています。入学金は1校あたり20万円以上かかります。

受験生の親 「できれば待っていただくか、もしくは入学金くらいはいかなくても手付金じゃないですけど、それくらいで済ませてもらえれば」

受験生 「(受験するにあたって)お金が結構かかるので。無駄なところは(願書を)出さないように」

■大学の対応は?

 大学の入学金を巡る二重払い問題。受験生や保護者の負担軽減を各大学に求めていた文部科学省が、先週、調査結果を発表しました。

 全国の私立大学の25%が、入学金の返金や納付時期の後ろ倒しなど何らかの負担軽減策を実施、または検討しているということです。一方で、21%が「対応の予定なし」と回答しています。

大学ジャーナリスト 石渡嶺司さん 「入学金をゼロにする、あるいは大幅に負担を減らした場合、当然ですが入学辞退というのが現状以上に盛んになってしまいます」 「定員割れの状態であれば(国の)補助金カットなどのペナルティの対象になります。大学からすれば、定員になるべく過不足ない状態で入学者を決めたい」

 この問題に取り組む民間の調査団体は、大学側にさらなる改善を求めています。

入学金調査プロジェクト発起人 五十嵐悠真さん 「例えば保護者さんの声で、入学金とか大学に入る前のお金を前払いするということができなくて、自分の娘が大学進学自体は諦めた。受験期の負担を下げるということは、進学の機会を平等にしていく上では極めて重要だと思っています」

(「グッド!モーニング」2025年12月29日放送分より)

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