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【勝敗ラインは自公過半数】政権安定向け“石破総理が明言”党内混乱と高市氏の動静は

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石破総理は9日の記者会見で、勝敗ラインについて言及し、「自民公明で過半数を目指す。自公で過半数を頂くべく全身全霊を尽くす」と語った。勝敗ラインを巡っては、2005年以降、「自公で過半数」は、多くの歴代総理が目標に掲げていた。2005年の衆院選の際、小泉総理が「郵政民営化に賛成の自民党と公明党が衆議院の議席で過半数を得ることができるよう全力を尽くす」と述べ、「自公で過半数」を初めて掲げた。結果は、自民が圧勝し、自公で定数の3分の2を超える327議席の獲得となった。2014年の衆院選では、安倍総理が、「自民公明を維持できなければ、アベノミクスを進めていくことはできない」と言明し、自公で3分の2を超える326議席を獲得した。また、安倍総理は2017年の衆院選では、「目標は常に過半数、自公で過半数」と語り、自公で3分の2を維持する313議席。直近では2021年の衆院選は、岸田前総理が「与党で過半数の確保が勝敗ライン」として戦い、自公で絶対安定多数を上回る293議席を獲得した。

衆院選は465議席(小選挙区289、比例代表176)を争う。解散時の議席は与党の自民256、公明32の計288。野党は立憲98、日本維新の会44、共産10、国民7などとなる。立憲の野田佳彦代表は9日、目標議席数について、「自公の過半数割れと立憲が比較第1党となることを目指している」と語った。維新の馬場伸幸代表は9日、自公過半数割れが現実となった場合、維新の方向性について言及し、与党と組む、野党との大連立、また、中立維持でキャスティングボートを握る、3つの選択肢があることを明らかにした。

衆院選後の党内における石破総理の求心力に関する発言や報道が相次いだ。衆院解散の9日、安倍派に所属していた前議員は、「安倍派潰しだ。手続きも何もない、ガバナンスのない独裁政党だよ。自民党を壊す気じゃないか、どっちにしても続かない、石破政権も短命だな」と語った。石破政権の始動後に、求心力の高まりにより注目が集まっているのが、高市早苗前経済安保大臣。党内から高市氏に、衆院選の応援演説依頼が殺到している。総裁選の直後に高市氏は、党総裁選の決選投票で支援を受けたとされる麻生太郎最高顧問と面会した。産経新聞は9日、「麻生氏が、『石破も(総理在任は)長くないだろう。勉強はしなくていいから仲間を作れ』と、高市氏に助言した」と報じた。

石破総理は12日、初の外交で訪問したラオスから帰国した。東南アジア諸国連合(ASEAN)首脳会議では、フィリピンなどと中国が領有権を争う南シナ海問題についても、議論が交わされた。また、石破総理は訪問中、中国の李強首相と会談。石破総理は、今年8月に起きた中国海軍による領海侵犯に懸念を示すとともに、今年9月に中国南部の広東省深セン市で発生した日本人男児刺殺事件の事実解明を要求した。 こうした中、選挙戦に臨む9党の安全保障政策を比較すると、それぞれの特色が見えた。

★ゲスト:鈴木哲夫(ジャーナリスト)、久江雅彦(共同通信特別編集委員) ★アンカー:杉田弘毅(ジャーナリスト/元共同通信論説委員長)

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