23日夜、香川県高松市のショッピングモールにイノシシが侵入し、客や警察官ら5人が軽いけがをしました。近くの山ではイノシシが多く出没していて被害の声も上がっています。
23日夜、高松市香西本町のショッピングモール1階でイノシシが暴れ、中学生を含む男性5人が、かまれるなどけがをしました。イノシシは約15分後、駆けつけた警察官によって捕獲されましたが、まもなく死にました。
イノシシは体長約110センチのメスで、ショッピングモールの自動ドアから侵入したと見られています。また、通報の3分前には近くの橋を歩く姿も目撃されていますが、どこから来たのかは分かっていません。
(記者リポート) 「ショッピングモールから約2キロ離れた場所にはこのように山があります。そしてミカン畑の周りには、イノシシ対策の電気柵も設置してあります」
ショッピングモールに近いこちらの勝賀山でもイノシシが多く出没します。イノシシが人を襲った被害はないそうですが、ミカンなどを栽培する農家が多いこの辺りではイノシシ被害に悩まされています。
(付近の住民はー) 「この時期になると果物が旬になってくるんで、その木の実とかを荒らしたりする」 (キウイ農家はー) 「(土に)ミミズがいっぱいおったんです。それを食べにイノシシが来るんです。土を掘るんです。畑を荒らされたらいかんので柵をしたんです」 (ミカン農家はー) 「高いところにおるのが食べるものがなくなったら、だんだん下りてきてミカンも食べられるんです」
高松市ではここ数年、毎年200件ほどイノシシの出没が報告されていますが、香川県みどり保全課によると「イノシシが営業中の店の中に入るのは珍しい」ということです。
(香川県みどり保全課 三好修課長補佐) 「街中ですから、まずは物陰に隠れるというところだと思います。クラクションを鳴らしたらイノシシが車に突進してきたということもあるので、まずは威嚇をしないとか興奮(させない)、刺激をしないということがまず大事やと思います。」