旧香川県立体育館の解体をめぐる裁判で、争点の「耐震性」を調べるため工事が一時中断しています。教育長は、6日の県議会の委員会で「中断期間を終えたら直ちに工事を再開する」と改めて強調しました。
建築家らでつくる再生委員会が旧香川県立体育館の解体費用の支出差し止めを求めた裁判で、県は裁判所からの要請を受け、9月15日から1カ月間、解体工事を中断しています。
原告側が依頼した業者がコンクリートの強度や地盤の調査を行なっていますが、ここで得られたデータをもとに裁判所が選んだ専門家が鑑定を行うには2~3カ月かかる見通しです。
再生委員会の長田慶太委員長は、9月24日、鑑定結果が出るまで工事を再開しないよう求める請願書を香川県議会に提出しています。
6日の県議会文教厚生委員会で、香川県教育委員会の淀谷教育長は「原告、被告、裁判所で中断期間を延長しないことに合意している」などとして10月15日から解体工事を再開する意向を改めて示しました。
(香川県教育委員会/淀谷圭三郎 教育長)
「中断期間が終了すれば、工事を再開することは当然の前提でございます。裁判所の意向を無視する対応だとは考えていません」
これに対し、再生委員会側は「合意したのは現地調査実施のための中断期間であって、裁判所も鑑定の早期実施の必要性を強調している。原告側が解体再開を容認・合意している印象を与える表現は極めて遺憾だ」とする見解を公表しました。
文教厚生委員会では「何のための調査かを考えると鑑定結果を待つのが当然の理解だ」と、県が解体を急ぐ理由についての質問もありました。
(立憲民主党議員会/米田晴彦 議員)
「一刻も早く危険を取り除くというふうな見解を取られるようになりましたが、いつからこう変わったのか。新たな知見があったのでしょうか?」
これに対し、教育長は14年前の耐震診断による建物の耐震不足だけでなく、「屋根の落下の危険性や老朽化など複数の安全リスクがある」とし、今後も県民の理解を得られるよう説明を続けていくとしました。