旧香川県立体育館の解体を巡る裁判で、県は裁判所の要請を受け解体工事の一時中断を決めました。原告の民間団体が11日、高松市で記者会見を開き、耐震性の鑑定結果が出るまで解体を再開しないよう香川県に求めました。
(旧香川県立体育館再生委員会/長田慶太 委員長)
「与えられたこの1カ月という時間は最後のチャンスです。これを単に建物を調査するためだけの1カ月ではなく、皆が再度、旧香川県立体育館をめぐって何が起きてきたのか、この一連の出来事をこれからの未来に向けて社会全体で見つめ直す大切な時間として捉えていただけることを切に願っております」
会見を開いたのは建築家らで作る「旧香川県立体育館再生委員会」です。
2025年7月、民間資金での再生を提案しましたが、香川県が協議に応じず、解体費用の支出差し止めを求める住民訴訟を起こしています。
この裁判で、争点になっている建物の耐震性を調査するため、裁判所は被告の香川県に工事を中断するよう要請。県はこれを受け入れ、9月15日から1カ月間解体工事を中断し、原告側が依頼した業者がコンクリートの強度や地盤の調査を行います。
原告側によりますと、この現地調査で得られたデータをもとに裁判所が選んだ専門家が鑑定を行うには2~3カ月かかる見通しです。
しかし、香川県は「1日も早い安全確保が求められる」として中断期間を終えると鑑定結果が出るのを待たずに解体を再開する方針を示しています。
11日の会見で再生委員会は、「倒壊の危険性がある」とする香川県側の主張は誤っていると改めて指摘。
「裁判所が相当の覚悟をもって事実上の証拠保全を要請したのに、香川県が鑑定の前に解体してしまうのは司法の軽視」だと批判しました。
(旧香川県立体育館再生委員会/長田慶太 委員長)
「決まったことを変えていくということが組織の中で非常に難しいことは理解してますが、舵を切る切らないじゃなくて切ろうとする意思すら感じないということが非常に大きな壁だとは思っています」
また再生委員会は、旧県立体育館の買い取りや再生事業への参画をすでに表明しているStapleや乃村工藝社などに加え、この1年の間で新たに香川県内の企業3社が「買い取りの意思」を表明したことを明らかにしました。
週明けに池田知事に改めて対話の場を持つよう要請し、その中で企業名についても直接伝えたいとしています。