沖縄県宮古島市で去年、ダイビング船が転覆した事故で、運輸安全委員会は船尾の仕切り板が外され波が入り込み、船が後ろに傾いた状態で航行を続けたことが原因で転覆したとの報告書をまとめました。
2023年8月、宮古島市の下地島沖でダイビング船1隻が転覆し、乗っていたツアー客ら合わせて20人が一時、海に投げ出されました。
今月26日に公表された運輸安全委員会の報告書によりますと、ダイビング船は船尾にある仕切り板が取り外されていて船内に波が入りやすい構造だったことに加え、酸素ボンベなどの重い機材を積んでいたため、船の後方部分が沈み込みやすい状態だったということです。
その状態で航行を続けたことが原因で排水ができないまま浸水が進み、転覆したと結論付けました。
運輸安全委員会は、この転覆事故を受けてダイビング船の関係者などに対し、船内への波の入り込みやすさや排水能力を理解することに加えて浸水が確認された場合に必要な応急措置を行うなどの再発防止策に取り組むように求めました。