山梨県甲州市で晩秋の名物・枯露柿づくりが最盛期を迎えています。
農家の軒先につるされた橙色の柿が「ころころ」と向きを変えながら日の光を浴びてあめ色に輝いています。
甲州市にある岩波農園では、通常より大きめの渋柿「甲州百目」という品種の柿を一つずつ丁寧にむいて干していく「枯露柿づくり」が行われています。
今年は暑さの影響で、気温が下がるのが遅く例年より1週間遅れての作業になりました。
11月上旬から始まった作業は今が最盛期です。
生産農家 「夏のお天気に恵まれて柿は大変よくできています。秋に雨が多かったので、大変大きな柿が収穫できました。干すのも良いお天気に恵まれて、上々の出来になっています」
「枯露柿」は、軒先や専用の棚で1カ月から1カ月半かけて水分が20%ほどになるまでゆっくりと熟成させて作ります。
江戸時代には、幕府への献上品にもなったほどです。
この日は、農家の軒先に並んだ「枯露柿のカーテン」を見ようとたくさんの人が訪れ、写真に収める姿が見られました。
訪れた男女 「柿が大好きなので、干し柿を食べに来ました」 「毎年すばらしいなと思っています。こうやって見られる場所ないので」
12月中旬ごろには、例年のものにも増して甘くておいしい「枯露柿」が店頭に並ぶ見込みです。