日本政府が身柄の引き渡しを求めるなか、17日にデンマーク当局に釈放された反捕鯨団体「シー・シェパード」の創設者、ポール・ワトソン容疑者(74)がフランスに帰国しました。
ポール・ワトソン容疑者は20日午後4時すぎ、支援者らが出迎えるなか、家族が暮らすフランスに戻りました。
ポール・ワトソン氏 「とても良い気分です。再び自由の身になって、クリスマスにも間に合うのは良いことです」
シー・シェパードの創設者、ポール・ワトソン容疑者は2010年に日本の調査捕鯨船の航行を妨害するよう仲間に指示したなどとして、今年7月にデンマーク領のグリーンランドで拘束されました。
日本政府は身柄の引き渡しを求めていましたが、デンマーク司法省は17日、事件が14年前と時間が経過していることなどからワトソン容疑者を釈放しました。
ワトソン容疑者はアメリカとカナダの国籍を持っていますが、近年は家族とともにフランスで生活していて、フランスに亡命申請をしています。
日本の海上保安庁は今後も国際手配を継続したうえで、海外の関係国や機関に対して関係省庁と連携して必要な働き掛けを行うとしています。