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国宝の刀「山鳥毛」をふるさとへ…岡山・瀬戸内市が寄付呼びかけ 市民の反発も

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 市民からは反対の声もあがっています。上杉謙信ゆかりの名刀として知られる、国宝「山鳥毛」をふるさとの岡山県瀬戸内市長船町に返そうというプロジェクトが11月始まります。

(瀬戸内市/武久顕也 市長) 「刀剣王国と呼ばれてきた、そうした誇りをかけて、なんとしてもこの岡山県にとどめていくため」

 東京で開かれた記者会見で、瀬戸内市の武久顕也市長は、「山鳥毛」の購入費、約5億円を個人や企業からのふるさと納税のほか、海外のクラウドファンディングで集めると発表しました。

 「国宝の中の国宝」とも評価される山鳥毛は、約800年前に現在の瀬戸内市長船町で作られた日本刀で、上杉謙信の愛刀としても知られています。

 瀬戸内市は、山鳥毛の県外への流出を防ぐことで、優れた刀造りの文化の継承や観光客の誘致など内外への魅力発信を狙うとしています。

(記者) 「こちらがふるさと納税品の返礼品の日本刀です。お値段は864万円。こちらを手に入れるには、2880万円の寄付が必要だということです」

 山鳥毛を再現して造られた太刀・義光です。

 瀬戸内市の特設サイトから寄付をした人には、これらの日本刀や刀にゆかりのある品々が返礼品として送られます。

 今回のプロジェクトでは、山鳥毛の購入費5億円のほか、返礼品や手数料、長船刀剣美術館の改装費など合わせて約11億6000万円を寄付でまかなう計画です。

 一方、瀬戸内市では…

(記者) 「瀬戸内市役所前では、山鳥毛の購入計画の見直しを求めて市民団体が抗議活動をしています」

 瀬戸内市役所前には、山鳥毛の購入に反対する市民団体の13人が集まり、山鳥毛の購入よりも災害対策や子育て支援などを優先させるべきだと訴えました。


(山鳥毛購入に反対する市民団体/森 健一さん) 「東京で高額の寄付者をあてに、アピールするというのは、やや私たちの気持ちからは離れる一方になります」

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