「夏のギモン」と題してPark KSBアプリに寄せられた「夏に関する疑問」についてお伝えしていきます。今回は「暑さ」に関する疑問についてお伝えします。
昔よりも暑くなった気がするがどれくらい変わった? (高松市 52歳男性 まなぽん)
答えてくれたのは、岡山地方気象台の山田貴之調査官です。
「気温は年々上昇しています。その原因は地球の温暖化と考えられていて、日本の平均気温は100年あたり1.26℃の割合で上昇しています。特にここ最近は温暖化の影響が顕著に出ているのかと思いますけど」
気象庁のまとめでは岡山市の平均気温は100年あたり1.3℃、高松市は50年あたり1.8℃上昇しています。特に1990年代以降は最高気温が35℃以上の猛暑日や最低気温が25℃を下回らない熱帯夜が増えたとしています。
暑さに関しては、「どこまで暑くなるの? (玉野市 53歳男性 くますけ)」という疑問も寄せられました。
政府のシミュレーションでは温暖化の対策を取らなかった場合、21世紀末の平均気温は20世紀末と比べて、岡山県は4.3℃、香川県は4.1℃上昇します。また、香川県では35℃以上の猛暑日が42日ほど増える予測になっています。
続いての疑問は――。
お盆を過ぎたら涼しくなると言われる根拠は? (土庄町 52歳女性 ひろみ)
岡山市の8月の最高気温の平年値は上旬をピークに下がり始め、8月の終わりにはピーク時より2℃ほど低くなっています。
「単純に太平洋高気圧に覆われやすい時期がちょうどこの時期お盆ぐらいのところ」
お盆を過ぎると太平洋高気圧の勢力が弱まるため気温が下がる傾向があります。しかし……。
「近年は理由ははっきりとはわからないんですけども、太平洋高気圧の影響をまだお盆を過ぎても受けることがあって、10月の頭くらいまで気温が高い場合があります」
気象庁の3カ月予報でも2022年の8月、9月は西日本では平年より気温が高く、10月は平年並みか平年より高い予想です。
夏に関してはこんな声も寄せられました。
夏場は特に天気予報が各社バラバラの傾向。もう少し当ててほしいと思ってしまう (勝央町 50歳男性 ポポ)
これに対して気象台は――。
「それほど外れてるというものはないかと思うんですけども……」
「外れることが多い」というわけではないそうですが、そう感じさせる要因として挙げたのが、天気予報で出てくる「所により」という表現です。
「『所により』というところが、ちょうどご質問者の所に上手いこと降らなければ別のところで降っていても、その方のところでは降ってないということもあったりして外れているという印象を強く持たれるのかもしれないです」
夏は気温と湿度が高いため局地的な雨、いわゆる「夕立」がよく発生します。天気予報では「所により雨」などと表現しますが、時間や場所が限定的なため予報のマークには現れない場合があります。さらに最近は「局地的な大雨」の頻度が上がっています。
「集中豪雨は昔からあるんですけども、その回数、頻度が増えてきています。これもやはり地球の温暖化の影響と考えられています」
全国で1時間に50ミリ以上の雨が降った回数を見てみると、1985年までの10年間は平均で年間226回だったのに対し、2021年までの10年間の平均は327回と約1.4倍に増えています。
「今までより気温が高めで水分量が多くなってたりだとかしますので、そういう時に一気に雨が降るということがあり得ますので十分注意していただきたいと思います」