2024年4月、倉敷市の住宅に手りゅう弾を投げ込んで爆発させたなどの罪に問われている暴力団組員の男に、岡山地裁は懲役12年の実刑判決を言い渡しました。
爆発物取締罰則違反や建造物損壊などの罪で判決を受けたのは、広島県福山市の六代目山口組傘下の組織の会長の男（63）です。
判決によりますと、男は2024年4月、倉敷市玉島上成の住宅の駐車場に手りゅう弾を投げ込んで爆発させ、この家と、隣接するコーポなどの窓ガラスや壁、車などを壊しました。けが人はいませんでした。
これまでの裁判で、検察側は「危険性の高い犯行」などとして男に懲役16年を求刑していました。
一方、弁護側は「手りゅう弾の火薬を半分にするなど周辺に迷惑や被害が及ばないようにしていた」などとして、懲役10年程度が妥当だと主張していました。
18日の判決公判で岡山地裁の村川主和裁判長は「手りゅう弾の爆発で金属片がどこに飛ぶかはコントロールできない。実際に近くの住宅などが損壊している」などとして弁護側の主張を退けました。その上で「付近の住民が相当な恐怖や不安を感じた。被害結果は総じて重大」などとして男に懲役12年の実刑判決を言い渡しました。
