国会でアメリカのトランプ次期大統領の関税政策を巡って論戦となり、「辞書の中で最も美しい言葉は『関税』だ」とのトランプ次期大統領の発言に対し、石破総理大臣は「相当に不思議な感じだ」と述べました。
石破総理大臣 「私は関税が一番美しい言葉だって相当に不思議な感じを持って聞いたのですが、そういうそのアメリカファーストっていうんですかね、合衆国のためなら何でもするぞと、その象徴が関税であるということはよく承知をいたしておるところでございます」
衆議院の予算委員会で立憲民主党の大西議員は「トランプ氏は大統領選挙でも自らをタリフマン=関税男と自称するなど、関税撤廃をする気があるのか懸念する」と述べました。
2019年当時の日米貿易協定を巡っては、安倍政権はトランプ政権に対して日本製の自動車や自動車部品の関税撤廃を求めましたが、撤廃時期は明記されず、その後、交渉は凍結状態となっています。
大西議員は関税撤廃に向けて交渉を再開するよう求めたのに対し石破総理は「合衆国の次期政権と我が国の国益を実現するためにいろんな交渉を行うことは当然のことだ」と述べました。
一方、トランプ次期大統領について「損か得かという判断は非常に怜悧(れいり)な判断をする方だ」と分析し、「日本とアメリカの国益が両立し、それが世界益になることを臆せず言っていくのが大事だ」と述べました。