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地震相次いだ1年に 能登・南海トラフ・関東 警戒“3つのエリア”専門家と検証

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残すところあとわずかとなった2024年ですが、実は、この20年で3番目に地震の多い1年となりました。能登、南海トラフ、そして関東、それぞれの今後の警戒ポイントを専門家と検証します。(12月21日OA「サタデーステーション」)

■能登では1月の後も大きな地震相次ぐ

今年起きた地震を示した地図をみると、日本列島の広い範囲で多くの地震が起きていたことが分かります。その数、およそ3600回。

特に多かったのが、能登半島です。元日に最大震度7を観測した後、2000回以上の地震が起きました。

報告・福田真依記者(石川・輪島市 1月3日) 「揺れています。倒壊した建物が揺れています。大きな揺れを観測しました」

報告・鈴木大二朗ディレクター(石川・穴水町 1月3日) 「かなり大きな揺れが今起きています。午前11時前です。穴水町役場の前ですけども…今、緊急地震速報も鳴りました」

さらに、6月と11月にもマグニチュード6を超える地震が。これについて、政府の地震調査委員会は―

地震調査委員会 平田直委員長(12月10日) 「半年に1回くらいずつ、(マグニチュード)6を超える地震が1つの狭い地域で次々と起きるということは、これは普通ではないこと。これまで経験したことがないこと」

東京大学の笠原教授は、1月の地震のメカニズムについて―

東京大学地震研究所 笠原順三名誉教授 「(元日の地震は)地下から流体(水)が上がってくるというような活動。この流体(水)が、ちょうどここにある断層に入ってきたと。断層の運動が起きまして、非常に巨大な7.6の地震が起きたと」

一方、11月の地震は元日の地震などによってできた“ひずみ”で引き起こされたといいます。

東京大学地震研究所 笠原順三名誉教授 「こういうもの(元日の地震など)が動いたことによって、ここ(11月の地震)まで“ひずみ”が及んで動いたと。この間もひずみを解消するような地震活動が起きる可能性が高い。(マグニチュード)6.5から7くらいまでの地震活動が起きる可能性もある」

■関東でも大きな地震が 万全の備えを

そして、関東でも…。8月には、神奈川県で最大震度5弱を観測。

新幹線の車内アナウンス(8月9日) 「地震が発生したため一時的に停電しております」

南海トラフとの関係はないとされていますが、東海道新幹線が一時運転を見合わせるなど、影響が出ました。

さらに、2月・3月には千葉県の房総半島で地震が多発。地下のプレートの境界がゆっくり滑る現象「スロースリップ」の観測も発表されました。

東京大学地震研究所 笠原順三名誉教授 「今は、一応スロースリップはないですけれども」

ただ、関東を含めた広いエリアで警戒が必要なのが…「南海トラフ」です。8月に宮崎県で起きた最大震度6弱の地震。初の「南海トラフ地震臨時情報」が発表され、異例の盆休みとなりました。笠原教授は、引き続き万が一のために備えることが重要だといいます。

東京大学地震研究所 笠原順三名誉教授 「最近は、和歌山の地震も起きていまして、フィリピン海プレートの西端、東端の房総半島から茨城、こういうところで地震活動が起きています。西端と東端、真ん中の方で起きている地震活動を考えると、南海トラフの地震活動の危険性はやはりかなり高いのではないか。もし、浜名湖・和歌山の下とかで、スロースリップが起き始めると南海トラフの巨大地震につながる可能性が非常に高いので、いつ起きてもおかしくないというような状態ですので、今から絶えず警戒をする必要があると思います」

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