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就任前から相次ぐ“トランプ節”の思惑は?透けるある国へのけん制

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パナマにカナダに、グリーンランド…。就任前から、諸外国に対し、波紋を広げる発言を連発する、トランプ次期大統領の真意とは。(1月11日OA「サタデーステーション」)

■「グリーンランド欲しい」強気な発言相次ぐ

今週、世界各国を相手にトランプ節がさく裂しました。

トランプ次期大統領 「グリーンランドの人々はアメリカ合衆国の州になることを望んでいます」

北極圏に位置するグリーンランド。デンマークの自治領です。トランプ氏が新たに投稿した映像には…

グリーンランドの人々 「トランプさん、グリーンランドを助けて」

映像にうつる、赤い帽子を被ったグリーンランドの人々。その帽子には、「アメリカを再び偉大に」の文字。トランプ氏のスローガンです。

トランプ氏はデンマークに対し、所有権を手放さなければ高い関税をかけると宣言していました。さらにパナマには、世界の物流の拠点である「パナマ運河」の管理権を返せと圧力を強めています。

トランプ氏の思惑は何なのか。

トランプ次期大統領 「(グリーンランド近海には)双眼鏡を使わなくても中国の船がそこらじゅうにある」 「実質的に中国が運河を乗っ取っている。パナマ運河を運営しているのは中国だ」

専門家は、世界で存在感を高める中国に対し、けん制したいトランプ氏の意図が見えると言います。

笹川平和財団 小原凡司上席フェロー 「グリーンランドにはレアメタル等の重要な鉱物資源が豊富にあります。中国はここに開発権を買いたいとオファーを出していることもわかっている。中国に対してアメリカは絶対的に優位であるという状況を維持したい。このために何をすればいいかということをトランプ氏は冷静に考えているのではないかと思います」

■グリーンランド 中国進出の実態は

実際、2018年に撮影された映像には、水産加工会社で働く中国人労働者の姿がありました。この時、45人が中国からやってきました。地元の新聞は、「中国人は欠かせない」と見出しを付けました。さらに、中国映画祭が開催されるなど中国色が強まっていました。

グリーランドで今、何が起きているのでしょうか。私たちは、中心都市の幹部に話を聞くことができました。

グリーンランドの自治体幹部 ユスタス・ハンセン氏 「いくつかの中国の会社は、貿易を中心に希少鉱山の採掘に興味を持ち参入したいと持ち掛けています。私たちグリーンランドはいつでもビジネスしたいと思っています。中国を含めてです」

温暖化の影響で氷が溶け、交通の面でも要衝となったグリーンランド。住民は、トランプ氏の発言をどう思っているのでしょうか。

グリーンランドの自治体幹部 ユスタス・ハンセン氏 「外国とはいつでもビジネスをしたいです。でもお互いを尊重しながら進めていかないと。過半数は絶対にアメリカの一部になりたくないと思います。私たちは売り物ではありません」

アメリカが中国と覇権争いをすることで日本にはどんな影響が出てくるのでしょうか?

笹川平和財団 小原凡司上席フェロー 「アメリカが優位に立とうとした時に日本に対して様々なことを要求する可能性もある。反対に中国からは日本に協力させないようにアメリカと距離をとるように働きかけをしてくることになる。巻き込まれる状況になる限りにおいて日本も苦境に陥るということになります」

(C) CABLE NEWS NETWORK 2025

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