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【LA山火事】“ゴッホ収蔵”美術館に迫る火災旋風 週明けに再び強風で被害拡大か

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ロサンゼルスで発生した火災。火災を広げた「サンタ・アナの風」と呼ばれる乾いた強風が、今夜から再び強くなるとCNNが報じました。

■中心部近く高級住宅街も壊滅的

12日の午前0時前、奥に広がる無数の光は、ロサンゼルスの中心部です。 「けさ新たに火の手があがりました。それを彼ら(消防隊)は防ごうとしています。西、東、南にあるブレントウッド(高級住宅街)に火災が広がらないようにしています。」 壊滅的被害を受けた高級住宅街パシフィック・パリセーズの近郊の山では中心部に向かって延焼が続いています。

■“ゴッホ収蔵”美術館 迫る火柱

(力石大輔記者)「パシフィック・パリセーズの炎、南側の町焼き尽くして、いま東に向かって進路を変えました。有名なゲッティ美術館などに迫っています。煙高く上がっています。黒いです。まさに燃えていることがよくわかります。炎、いま有名な美術館、ゲッティ美術館に迫っています」 ロサンゼルスでは7日から、少なくとも6カ所で山火事が発生。その後、風が弱まり、消火活動が進みましたが、現在でも4カ所で火災が続いています。さらに、被害が大きいパシフィック・パリセーズでは、炎が東に向かって進路を変え人口密集地域に近づいています。 (力石大輔記者)「いまヘリコプターから、消火剤が撒かれています。町に近づく前に延焼防止しようと、いま空中戦が展開されています」 (地元の高校生)「とても怖いです。これは海まで届いた火災と同じものです。とても大きくて、とても怖いです」 炎が迫る世界有数の美術館「ゲッティセンター」は、ゴッホやモネなどの作品を収蔵し、年間150万人が訪れています。 消防の車両が向かったのは… (力石大輔記者)「ゲッティ美術館近くの住宅街です。ここが延焼を食い止める最前線になっています」 炎が住宅地に迫ります。 (力石大輔記者)「消防総力を結集しています。空からこのようにピンクの消火剤を撒いています。そしてこれ以上燃え広がらないように、周りの木を今、消防隊が伐採しています。」 延焼防止のための消火剤。高級車もピンクに染まっています。

■火災旋風の脅威「竜巻似ている」

パシフィック・パリセーズでは10日、斜面から「火柱」が立ち上がる様子も撮影されています。 (東京理科大創域理工学研究科 桑名一徳教授)「火災旋風ですね間違いなく。火災旋風が起こると、(風の)流れの向きが急に変わるんですね。火の周囲でグルッと回転するような流れが起きますので、まさに竜巻が起きるときと似ていて、急に風が吹いたりするんです。今までと違う方向に風が吹いたりします。そうすると、今まではこの場所だったら大丈夫だというところが、急に煙が回ってきたりということが起こりますので、避難が困難になるとか消火活動ができなくなる。あるいは危険にさらされるということが起こりえます」 現地の消防は、火災を拡大させた風が「再び」強まることを懸念しています。 (州の消防担当者)「今後数日間さらに強くなると予測されていて、風がおさまっている間にできる限りのことをしています」

■再び“ハリケーン級”で被害拡大か

高級住宅街を壊滅させた「サンタ・アナの風」。CNNに出演した気象学者は、12日夜から再び吹く可能性があるといいます。 (気象学者)「すでに風は強まり、今夜、ロサンゼルスの各地で重大な火災の危険があるとみられます。サンタ・アナの風が月曜日の夜から火曜日、あるいは水曜日まで続くとみています」 「火災当初は時速100マイルのハリケーン級だったが今は弱くなっていますね」 (気象学者)「火曜日はかなり強風になる恐れがあります。時速70マイル(台風並み)の突風があり、火種を遠くに飛ばす恐れがあります。」

これまでに16人が死亡し、住宅など1万2000棟が焼けましたが、いまも4つの山が燃え続け、依然、鎮圧のめどは立っていません。

1月12日『有働Times』より

(C) CABLE NEWS NETWORK 2025

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