大容量の食品や日用品が人気の会員制倉庫型店「コストコ」の商品を販売する専門店が高松市にオープンし話題になっています。どんなお店なのでしょうか。
2020年11月オープン!「コストトレーダーマート高松店」
高松市東山崎町のフレスポ高松の中に2020年11月にオープンした「コストトレーダーマート高松店」です。
(松木梨菜リポート)
「店内には商品がこのように平積みされていたり、台車を使って商品が陳列されたりしています。まるで倉庫のようでコストコの雰囲気に似ていますよね」
約560平方メートルの店内には、約800点のコストコの商品が並びます。コストコでは年会費として、個人会員では税込み4840円が必要ですが、こちらの店では年会費は不要です。
しかしコストコではないのになぜこんなにもコストコの商品ばかりが並ぶのでしょうか?
(コストトレーダーマート高松店/大野あすか 店長)
「コストコさんに認められて商品を自社便で集荷し販売いたしております」
実はこちら、岡山県浅口市のジーンズ加工などをする「山陽ハイクリーナー」が、兵庫や広島などのコストコで直接仕入れた商品を再び販売する「再販」専門店なんです。
浅口市で3年前に再販店をオープンして好調だったため、2020年11月、高松市に2店舗目をオープンしました。
(コストトレーダーマート高松店/大野あすか 店長)
「コロナ禍でも20%ほど売り上げが上がっております。県内でコストコの商品を身近に買っていただけるというのが魅力になっていると思います」
人気ベスト3は?
第3位は、重さ約1.3キログラム!直径約30センチメートルのトリプルチーズタルト(1638円・税込み)です。
第2位は、大容量!30ロールがセットになったトイレットペーパー(2798円・税込み)。
そして人気ナンバーワンは…、パンチェッタとモッツァレラのピザ(1898円・税込み)。直径40センチ、コストコでも品薄になる時があるほどの人気商品だということです。
(来店客は―)
「大容量なんで冷凍とかできるんでそこですかね」
「(Q.何を買われました?)ティラミスです。(Q.お子さん連れとしてはどう思いますか?)新型コロナもあるんで余計に(コストコに)行けないんで」
「パンを目的に来ました。大好きで毎日食べてて。冷凍してストックしておけばいつでも食べられるので助かってます」
商品の価格は、コストコからの仕入れ費用が掛かるためコストコの販売価格よりも20%ほど高く設定しています。しかし、「コストコ」ではできないサービスも!
コストコでは実施していない「嬉しいサービス」とは―
(コストトレーダーマート高松店/大野あすか 店長)
「コストコさんの商品って大きいものが多いんですけど、気軽に買ってもらえるようにばら売りしてる商品もあります」
利用客の要望もあり、ペーパータオルなどの日用品については「ばら売り」も行っています。そして4月2日に販売を始めたばかりの人気商品も。
(コストトレーダーマート高松店/大野あすか 店長)
「毎週金土日限定でお寿司の販売がスタートしております。数量限定にはなってしまうんですけど、ご好評いただいております」
※寿司48貫(3678円・税込み)は金・土・日限定 午後1時半~販売開始
コストコ公認でこうした再販を行っていますが、コストコにとってのメリットはどこにあるのでしょうか。
経済専門家に聞く―
(日本政策投資銀行 岡山事務所/小林貴史 所長)
「コストコの店舗がない地域を再販店が埋めることで、より一般消費者に根付くっていうんですかね。コストコを知ってもらう機会が増える。そこが大きい要素になっているのでは」
さらに、再販店の魅力を高めているのが生鮮食品の存在だと分析します。
(日本政策投資銀行 岡山事務所/小林貴史 所長)
「コストコが2019年12月から自らオンラインショップを開設して、しかしながら生鮮食品はその対象にはなっていないので、再販店が取り扱って売ってくれるのは、消費者層からすればなかなか行きたくても行けない以上、魅力に映るんじゃないかと思います」
コストコの再販店は岡山・香川に3店舗あります。
浅口市と高松市に「コストトレーダーマート」、そして岡山市南区に「ドドスコ」という再販店が2020年10月にオープンしています。
再販の仕組みは近隣のコストコの店舗に直接仕入れに行き、それを販売しています。
仕入れる際にかかる人件費、交通費などを価格に反映させていて、紹介した高松市の再販店では約20%上乗せして販売しています。
経済の専門家は「身近なところで手に取って買えるんであれば、そこに行きたいというのが消費者の心理。こうした再販店はコロナ禍だからこそさらに人気を集めるのでは」と話しています。