香川県の行政運営を外部の専門家がチェックする包括外部監査の結果がまとまりました。瀬戸内国際芸術祭の実行委員会に対する県の負担金について、支出の手続きや情報公開、繰越金の扱いなどをめぐって多くの問題点が挙げられました。
香川県の包括外部監査人を務める公認会計士の山崎泰志さんが池田知事に監査結果の報告書を手渡しました。
今回は、県が2022年度に行った「観光」に関連した19の事業を対象に監査し、不当で改善を要する「指摘」が6件、不当ではないが改善が望まれる「意見」が34件ありました。
このうち瀬戸芸の実行委員会に対し、県は2022年度約1億3500万円を負担金として支出していますが、手続き上「事後承認」となっていること。
確定した収支決算が適時に開示されず、正確性にも問題があること。
実行委の繰越金が毎回増え、2億8000万円近くになっているのにどう使われるのか明確になっていないこと。展示が終わって撤去された作品が廃棄処分されたか確認できておらず、資産の横流しなどの流用リスクがあるなどの問題点を挙げ、改善を求めています。
また、瀬戸芸の総合案内事業では、業務委託先の事業者が別の事業者に再委託する際、その金額を把握しないまま県が承認していたことも指摘しました。
県は報告書への対応状況を2024年9月までにまとめ、県の監査委員に報告します。