Park KSBアプリに寄せられた疑問をもとにお伝えする「みんなのハテナ」。今回は梅雨の時季に楽しめる、雨が似合う花「アジサイ」に関するハテナです。
今回「アジサイ」の疑問に答えてくれるのは約40品種、2万本のアジサイが植えられている国営讃岐まんのう公園の関原瑞穂さんです!
「どうしてアジサイは梅雨の花なのですか?」(岡山市 ひめりた 36歳)
(国営讃岐まんのう公園/関原瑞穂さん)
「この時季、日本ではお花が咲かない時季になってくる。そんな中でアジサイがひときわ目立つ大きなきれいな花を咲かせるというところで皆さんの印象に強く残るのではないか。(Q.ライバルが少なかった?)おっしゃる通りで、この時季アジサイに勝てるような存在感のあるお花が日本では少なかったというところもあって、梅雨の代名詞になってきたのだと思います」
梅雨の時期は雨やくもりの日が多く、日照時間も少ないので植物は成長しにくいようです。
「何でアジサイという名前なんでしょうか」(丸亀市 なぴ 32歳)
(国営讃岐まんのう公園/関原瑞穂さん)
「諸説あるようなんですが、その中の一つとしてアジサイの花の特徴からついたのではないかという説があります。この真ん中をよく見てもらうと本当の花である部分があるんですけど、このお花が集まっている様子が『集まる』と書いて『集(あず)』。あと、この色ですね、藍色っぽい青い色をしていると思うんですけど、『真の藍』と書いて『真藍(さあい)』と呼んで、『集』と『真藍』を足して『あずさあい』、それが転じて『あじさい』と呼ばれるようになったのではないかと言われています」
藍色の花が集まっているので「あじさい」。その花言葉には「家族」や「団らん」というのもあるそうです。
「アジサイにカタツムリがいるのは何か根拠があるのでしょうか」(玉野市 シー吉 50歳)
(国営讃岐まんのう公園/関原瑞穂さん)
「カタツムリ自体がジメジメした湿っぽい環境を好む生き物。アジサイ自体も湿った水気のある環境を好む植物なので、それぞれが好む環境というところでおのずと両者が同じような環境にそろうことが多いのかなと思います」
ある論文では「ミスジマイマイ」という種類のカタツムリが、他の植物に比べてアジサイで発見されることが多く、好んでアジサイを選んでいることが示唆されるとしています。
多くのアジサイには毒があると言われていて、近くにいれば食べられる可能性が低いことや天敵から身を守ることなどが理由として考えられるそうです。
(国営讃岐まんのう公園/関原瑞穂さん)
「(Q.カタツムリはアジサイで何をしているんですか?)カタツムリはアジサイを食べたりしているわけではなくて、ただ隠れ家として使ったりとか、アジサイの幹についた藻をペロペロなめているというか、ちょっとご飯を食べているというような使い方をしているんだと思う」
「アジサイを母の日に贈るようになったのはなぜ」(岡山市 しーさん 50歳)
母の日のギフトを専門に扱うウェブサイトでは、花の種類別でアクセス数などを調べたところ1位がカーネーションで51%、2位がアジサイで37%でした。
(国営讃岐まんのう公園/関原瑞穂さん)
「ちょうどアジサイの鉢物が出回るシーズンが母の日のプレゼントを選ぶシーズンとぴったり一致するので、きれいな状態の花を選んでもらいやすい。後はカーネーションと言えば赤とか白とかピンクという色合いが多いが、アジサイだと青とか紫といった選択肢が増えてくるので青とか水色が好きというお母さんにプレゼントとして選ぶのに選択肢が増えるというところでいいのかなと」
ちなみに、土壌によって色が変わることから花言葉には「浮気」や「移り気」というのもありますが、個別の品種では「寛容」や「元気な女性」という意味もあり、贈り物にも適しているということです!