東京に本社がある企業「リクルート」の観光について調査・研究している地域振興機関「じゃらんリサーチセンター」が行った「じゃらん観光国内宿泊旅行調査2025」で、香川県が都道府県魅力度ランキングで、総合満足度1位に輝きました。前回の調査では、トップ10圏外だったため、大きく躍進しました。この調査は、国内旅行の実態を調べようと、全国1万5586人の宿泊旅行者を対象に行ったものです。
香川県が総合満足度1位になった理由について、リクルートは「うどん」という名物があるだけでなく、「旅行にかかる平均費用(交通費・宿泊費・娯楽費)が比較的安いこと」や「地域に根ざしたコンテンツが豊富にあること」「混雑を避けてゆっくり楽しめること」などがあると分析しています。物価の高騰により各家庭で旅行の頻度が減少する中、コストを抑えて楽しめるところが、特に「家族」で旅行する人たちに評価されているということです。
実際に調査で、1回の国内宿泊旅行にかかった費用は、大人1人当たり全国平均が6万4100円であるのに対し、香川県の旅行でかかった費用の平均は5万1400円と安くなっています。
また香川県は、四国遍路の「おもてなし文化」や県内のパワースポットを参拝する「こんぴら参り」などといったその地域にしかない「体験」コンテンツが、ひとり旅の旅行者にも響いているとしています。
このほか調査で、香川県は「子どもが楽しめるスポットがあった」で8位、「地元ならではのおいしい食べ物があった」で7位にランクインしました。
じゃらんリサーチセンターの主席研究員 森戸香奈子さんは「日本人が求めるスローでローカルな旅先として評価されたのでは。有名な地域でなくても、地域らしさを軸に旅人を満足させることができる、新たな旅の可能性を示している」とコメントしています。