岡山市中心部の新築分譲マンションの価格が上昇し、不動産業者からは売れ行きが鈍くなっていると指摘する声が上がっています。金利も上昇する中、今後どうなっていくのでしょうか?
8月、JR岡山駅前にあるタワーマンション「プラウドタワー岡山」で入居が始まりました。手がけた野村不動産によりますと総戸数は422戸。40戸が1億円を超えていますが、2026年4月に完売しています。
不動産調査会社の東京カンテイによりますと、岡山市の新築分譲マンションの坪単価は2017年の146万円から2025年は314万円に上昇しています。
一般的な3LDK70平方メートルで換算すると、2017年が約3090万円、2025年は約6650万円となります。
この価格の上昇で、岡山市の不動産会社ダイシンは販売にも影響が見えつつあると話します。
(ダイシン/菊井慎也 社長)
「価格が高額になっていますので、以前であれば建てばすぐ右から左へ売れていたのが、今は売れるスピードが鈍化していっている」
一方で開発は相次いでいます。ダイシンによりますと2026年、岡山市では774戸が新たに分譲される見込みです。
このほかにも10件以上の分譲マンションの建設計画を把握していて、数年は年間600戸前後の供給が続くと見ています。
売れ行きが鈍りつつある中、建設される新築マンション。それでも価格は今後も緩やかに上昇するとダイシンは見ています。
(ダイシン/菊井慎也 社長)
「新築の価格に関しては建築費の高騰とか社会的な動きがあり、まだまだ微小に上がっていく」
一方、中古マンションの市場にも影響が見られます。
東京カンテイの髙橋雅之さんは、東京都心では中古物件の売り出しが増え、売り手が希望価格を引き下げる動きが出ているといいます。
(東京カンテイ上席主任研究員/髙橋雅之さん)
「中古に関して言うと、もう完全に潮目が変わって価格水準自体に現れている。都心に関していうと直近の在庫の数がピークをかなり上抜けていて、売り希望価格を大幅に調整を余儀なくされている」
2026年7月の東京23区の中古マンションの「流通戸数」は約1万4900戸と、1年前と比べて約16%増えています。
一方、売り出し平均価格は約1億2700万円で前の月から0.1%下落し、2カ月連続で下がっています。
岡山市北区でも売りに出されている中古物件が増えていて、現在約350戸。2023年ごろの約2倍になっています。岡山市でも中古マンションの在庫がさらに増えれば、値段が下がる可能性があると話します。
(東京カンテイ上席主任研究員/髙橋雅之さん)
「おそらく2027年の早くて前半、遅くても半ば以降には、地方の主要都市でも在庫が溜まり始め、価格がちょっと上抜け、天井感が出てきてやや頭を垂れるような動きに転じて不思議でない」
金利上昇 返済総額にも影響
新築マンションの価格だけでなく、住宅ローンの「金利」も上がっています。
35年固定のフラット35の最低金利は、2025年9月は年1.890%でしたが、2026年9月は年3.460%になっています。
借入金額が4000万円とすると、毎月の支払額は2025年の金利だと約13万円。現在は約16万4000円になります。返済総額では、約1400万円の差になります。
「物件価格」に「金利」悩ましい状況が続きますが、ダイシンの菊井社長は「お金の損得だけでなく、子どもの成長など、生活のタイミングを大切にしてほしい」と話していました。