9月19日、倉敷市の「重井薬用植物園」で開かれたイベントで、倉敷市の河手優磨さん(連島南小3年)が、岡山県で初確認となるトンボ「アオビタイトンボ」を採集しました。このトンボは、日本では、主に琉球列島や九州に分布する南方系の種です。
河手さんは3歳くらいから昆虫に興味を持ち、特にトンボ・カミキリムシ・チョウなどが好きだということです。週末ごとに、家族でアウトドア活動を楽しみ、この日は両親と弟と一緒に、昆虫観察のイベント「秋の!虫をつかまえて みるかい!」に参加していました。
河手さんは、飛んだり植物に止まったりしているアオビタイトンボを、最初に見た時、「明るい水色の体で、最初は、シオヤトンボに似ていると思った。でも、サイズがシオヤトンボよりも小さく違和感があった」「シオヤトンボの成虫は主に春~初夏に見られるので、9月だと時期が違う。違うトンボかも」と感じたということです。
網で捕獲して観察したところ、複眼の下にキラキラ光る「青い点」が見えたため、この日のイベントの講師でトンボに詳しい守安敦さん(倉敷昆虫同好会)に確認を依頼し、守安さんが「アオビタイトンボ」と同定しました。
アオビタイトンボは、南アジアから東南アジアにかけての温暖な地域にひろく分布し、もともと日本国内では沖縄県の北大東島と南大東島に分布していましたが、1977年に沖縄本島で記録されて以降、徐々に分布を北上させています。現在では琉球列島から九州各県、山口県などに分布するとされています。四国と兵庫県でも確認例はありますが、繁殖・定着はしていないと考えられています。
守安敦さんは今回の岡山県初採集について「河手さんの『気づく力』が素晴らしい」とたたえ、「分布の拡大は、地球温暖化の可能性などが考えられる。今後の動向を把握する上でも大変貴重な記録」と話しています。
アオビタイトンボは、全長3~4cm の比較的小型のトンボで、シオカラトンボ・シオヤトンボを小型にしたような姿をしています。「アオビタイ(青額)」の名の通り、頭部の額部分に青緑色の金属光沢があることが特徴です。
重井薬用植物園と倉敷昆虫同好会によりますと、2026年5月29日時点の「岡山県野生生物目録2019 Ver2.1(昆虫類)」に記載がなく、また、採集の報告等もこれまでないため、今回の採集は、岡山県初と考えられるということです