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鹿児島県警の情報漏洩 県警トップが会見 前部長を起訴“隠蔽指示”は?

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 鹿児島県警の本部長による「隠蔽の指示」はあったのか。渦中の県警のトップが会見を行いました。

■“隠蔽指示”は?県警トップが会見

鹿児島県警 野川明輝本部長 「公表を望んでいないストーカー規制法違反事件の被害女性の実名等を第三者に漏らしたという国家公務員法違反事件で逮捕され本日、起訴されました」

 鹿児島県警の内部文書を記者に漏らしたとして逮捕されていた前生活安全部長・本田尚志被告(60)。

 検察は21日、国家公務員法違反の罪で起訴しました。認否は明らかにされていません。

 本田被告は内部文書を漏らした動機をこう話していました。

本田被告 「野川明輝本部長が警察官の事件を隠蔽しようとしたことが許せなかった」

 去年12月、現職の警察官が女子トイレで盗撮事件を起こします。本田被告は捜査指揮を県警トップの野川本部長に求めますが、「最後のチャンスをやろう。泳がせよう」などと印鑑を押さなかったといいます。

 被告は野川本部長が事件を隠蔽したと主張し、警察の内部文書を記者に漏らしました。

 一方、野川本部長は今月21日に改めて…。

鹿児島県警 野川明輝本部長 「本部長である私が隠蔽を指示した事実がないことは、はっきりと申し上げます。そもそも事件認知時はもとより、その後も前生活安全部長が私のところに事件について報告や指揮うかがいにきた事実は一切ございませんので。私が前生活安全部長に対し、『最後のチャンスをやろう』とか『泳がせよう』などと指示した事実もございません」

■なぜ?「公益通報」高いハードル

 食い違う主張。

 今回、指摘されていたのが「情報漏洩(ろうえい)」か「公益通報」か…。

 本田被告の行為が組織の不正を通報する公益通報だった場合、告発した人に不利益がないように法律で保護されます。

 なぜ、情報漏洩と判断して起訴に至ったのでしょうか。

鹿児島県警 野川明輝本部長 「前生活安全部長は公益通報したものであり、捜査が不適切である指摘もみられるが、(記者に)送付された資料には本部長が隠蔽を指示したとの記載はなく、公表を望んでないストーカー事件の被害者の個人名や年齢が記載されており、県警としてはこのような文書の内容から見て公益通報にはあたらないものと考えております」

 また、被告が記者に送った資料に前刑事部長の名誉を傷付ける内容などが記されていたことも公益通報ではない理由だといいます。

 この判断について、元警視庁刑事の吉川氏はどのように受け止めたのでしょうか。

元警視庁刑事 吉川祐二氏 「警察の仕事という特殊柄ですね、非常に難しい判断に迷うところだと思います」 「(Q.(公益通報になる)ハードルは高い?)非常に高い。例えば被害者をA子さんと言ったとしてもA子さんが想像されてしまうとか、そういうことがあっては、これはいわゆる守秘義務違反に捉えられても仕方がない」

 本田被告はこの後、保釈される見通しです。

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