■小学生に車“突入”「被害者は11人」
中国で小学生らに車が突っ込んだ事件で、被害者の数は11人に上ると中国メディアが報じました。一方、当局は被害者の数を一切発表していません。
運転手とみられる男は保護者らによって取り押さえられ、警察に引き渡されました。
男について、地元警察は職業や動機などについて明かしていません。
現場の近隣住民 「社会に対する報復だっていう人もいます」
■中国当局明かさず…“いじめ”情報拡散
臆測が広がるなか、香港メディアが動機について、ネット上で拡散している情報を報じました。 きっかけは、男の9歳の息子がいじめられ、大けがをしたことだったといいます。
香港メディア 「上級生からいじめを受け、4人から殴られたという。しかし、学校側は対処せず、被害者の両親が複数の機関に訴えてもダメだった」
そして、「父親は子どもを守れなかったら、社会への復讐しかない」と犯行に及んだというのです。
中国では無差別の殺傷事件が相次いでいて、日本人学校での事件も含めて半年ほどで少なくとも12件起こっています。
今月16日、江蘇省無錫市で刃物で切り付けられ8人が死亡した事件では、香港メディアが拘束された男の「遺書」だという文書を報じています。
拘束された男(21) 「毎日16時間働いたが、賃金が支払われない。自分の死で中国の労働法の改善を進める」
動機は“中国社会への不満”だったというのです。
“社会への報復”が深刻な社会問題になるなか、中国政府は…。
冨坂範明中国総局長 「中国のSNSで『(事件現場の)無錫』『報復』『事件』と打ち込んで検索すると、警察発表の青い画像は出てくるが、事件直後の動画はほとんど出てこない。社会の不安や不満をあおらないよう、情報の取り扱いに非常に慎重になっている」
20日、中国日本商会は中国にある日系企業から、社員や家族の安全確保を求める声がこれまでの倍以上、寄せられたことを明らかにしました。
中国日本商会 本間哲朗会長 「多くの会員企業から安全確保を求める声も寄せられております」