石破総理大臣は、今月下旬に訪問する予定のフィリピンで、太平洋戦争中に日本人の父親と生き別れるなどして無国籍状態となった残留2世と面会する方向で調整に入ったことが分かりました。
政府関係者によりますと、石破総理は、訪問予定先のマニラで数人の残留2世と対面し、日本国籍の回復に向けた支援について伝える方針です。
フィリピン残留2世の多くは、太平洋戦争中に日本人の父親が戦死や強制送還されるなどして無国籍状態となりました。
今も、フィリピンで暮らす50人ほどの残留2世が日本国籍の回復を希望していて、今年の夏には健康状態の良い2世らが集団で来日して親族探しを行う予定です。
テレビ朝日では、3年にわたり残留2世の無国籍問題を現地取材し、ドキュメンタリー番組などで放送しました。
取材の過程で80年以上前の書類や写真が見つかったり、日本国内で親族の証言を得るなどして国籍回復につながったケースもありました。