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遭難者数“富士山超え”も シニアに人気「低山登山」に潜む危険

社会

 今、シニアにも人気の高尾山ですが、実は遭難者数が富士山を上回っています。一体なぜなのか。「低山登山」に潜む危険性を調べました。

 「山の日」の11日、多くの登山客が訪れているのは東京都心から電車で約1時間とアクセスが良い高尾山です。

 ケーブルカー乗り場は大行列ができています。

埼玉・川越から来た登山客(70代) 「山の日だから来た」 「(Q.なぜ高尾山を選んだ?)安全な山だから」

 登山歴60年以上という男性の持ち物を見せてもらうと…。

登山歴60年以上の人(79) 「非常食、湿布、ヘッドランプ、長袖、救急セット」

 高尾山の登山客は年間300万人に上り、「世界一」とも言われています。

 途中までケーブルカーで上がることもできるため、外国人観光客にも人気です。

 山頂の見晴台からは雄大な山々や関東平野を一望できます。

 天気が良ければ富士山もはっきりと見ることができます。

登山客(70代) 「思い掛けず富士山が見えてとても幸せな気分」

 日本の最高峰である富士山の標高は3776メートル。一方、高尾山は599メートルで初心者でも比較的、登りやすい山として知られています。

 ただ、低い山といえども注意が必要なのが「山岳遭難」です。取材班が山岳救助隊に密着した時には自力で下山できない遭難者が相次いでいました。

遭難者 「前にヘビがヒョロヒョロと出たので、後ろに下がろうと思ったら左肩から落っこちて。転倒」

 警察庁の発表では去年、高尾山の遭難者は106人に及んでいます。

 富士山での遭難者の49人を上回っています。

 11日朝、地元・高尾警察署の山岳救助隊が安全な山登りを呼び掛けます。

山岳救助隊 「水、持ちましたか?」 登山客 「水?持っています。1.5リットルくらい」 山岳救助隊 「気を付けて、熱中症に。暑くなりますから」

高尾警察署 山岳救助隊 日高毅隊長 「装備をしっかりしていない人が救助されやすいのが現状。低山といっても高尾山はすべての登山道が整備はされているが舗装はされていない。どうしてもつまずいて滑落事故につながる事案も多く発生、注意してほしい」

 高尾山には登山コースが複数あり、過去5年で遭難者が一番多かったのが「1号路」です。

 衛星地図で確認すると、1号路は山頂付近までつながる3.8キロの登山道です。

登山客(60代) 「(Q.きょうはどのルートで?)1号路を歩いてきた。久しぶりに歩いたので足元がふらついた」

登山客(70代) 「登ってきたのは1号路から頂上まで行って。一番安全な気がするが違う?」

 ケーブルカーの駅の近くから始まる1号路は整備されていて、高齢者も利用しています。なぜ、遭難者が一番多いのでしょうか。

 東京都山岳連盟の松本圭司さんに聞きました。

東京都山岳連盟・松本圭司さん 「ちょっとした段差があり、所々、砂利もあるので、下りでツルッといったり、足をひねったりはあると思う。ひねっちゃう、こういうところで。下りで見えていないと。道の間、小さい段差でも危ない。足をグネッとやって、捻挫(ねんざ)してしまう」

 整備された道路でも段差などに気付かずに転倒してしまうケースが多いといいます。

 松本さんは「登山教室」の講師として初心者などに山道の歩き方を教えている経験から「低山登山」に潜む危険を指摘します。

東京都山岳連盟・松本圭司さん 「一般的な低山で一番多いのは道迷い。道迷い遭難は低山の方が圧倒的に多い。(低山は)草木で道が隠れる。先の方が見通せない。グループで登山に来たら、皆でかたまってグループで帰る。1人だけどこかに行かないようにするのも大事」

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