消費税の増税分を財源として、10月1日から幼児教育・保育の無償化が始まりました。基本的には認可保育所などに通う、3歳児から5歳児の利用料が無料になります。
これに合わせて、岡山市にある企業主導型の保育園が、従業員の子どもの保育料を無償にする独自の取り組みを始めました。
(記者) 「民間の企業が運営する保育園です。きょうから従業員が預けた子どもについては、全ての年齢で保育料を無料にする取り組みを始めました」
従業員の保育料無料化に踏み切った、岡山市のマイスタイルです。市内5カ所と兵庫県1カ所で企業主導型保育園を運営しています。こちらの保育園に通う3歳児から5歳児も国の無償化の対象となります。それでも企業独自の施策として従業員の保育料無料化を始めました。
(マイスタイル 経営企画室/岡﨑大宜 マネジャー) 「保育・幼児教育無償化は3歳児以上の無償化、保育料の無償化なんですけど、給食費等は基本的には有償。(マイ スタイルは)0歳児から5歳児まで全て無償、給食費等も全て無償ということで提供させていただく」
取り組みを始めた背景には、業界全体が抱える保育士不足がありました。岡山市では今年保育士不足のため、3割以上の認可保育施設で定員を下回る児童しか受け入れられていません。
(岡﨑大宜マネジャー) 「処遇改善をして、より質の高い保育サービスを提供できる保育業界全体がそういった組織になれるように努力していきたい」
マイスタイルの本社に勤務する近藤淑子さん(33)は、来年3月に2人目を出産予定でサービスの利用を検討しています。自宅近くの認可保育園に預けることも考えていますが、育児休暇のタイミングを考えると現実的ではないといいます。
(近藤 淑子さん) 「公立の認可というところで競争率の高いところでもあったので、いつ空くのか分からない」
市は保育の無償化によりニーズが高まるとみていて、潜在ニーズを含んだ保育所などの利用を希望する子どもの見込みはに2万3756人達し、1万9800人分の受け皿を大きく上回る見込みです。
(近藤 淑子さん) 「上の子を預けさせていただいている保育園が難しければ、当社の従業員保育利用させていただいて復帰ができればと思ってます」