香川県では横断歩道付近での交通事故が相次いでいます。
その背景として考えられるのが、横断歩道での歩行者優先が守られていないという現状です。香川県警は20日、県内一斉にドライバーへの呼び掛けを行いました。
1月16日以降、観音寺市やまんのう町で交通死亡事故が多発していることなどを受け、観音寺市大野原町で20日午後、警察官が小学生の下校時間に合わせて、横断歩道での歩行者優先を緊急で呼び掛けました。
20日午前には、香川県警が県内の横断歩道や交差点、合わせて15カ所で歩行者優先を呼び掛けるキャンペーンを行いました。
このうち高松市太田下町の交差点では、高松南警察署の警察官や交通安全母の会のメンバーが、朝の出勤・通学の時間帯を見守りました。
(荻津尚輝リポート)
「交通量が多いため、横断歩道を渡る時には手を挙げて急いで渡る姿が見られます」
香川県では2020年、10人が道路を横断中に車にはねられて死亡しています。
(歩行者は―)
「狭い道でも結構飛ばすので、隙間があるから渡ろうと思っても結構な速度で来るから、やっぱり危ないからやめようって思ったりします。」
(高松北警察署/大森一憲 交通第二課長)
「(横断歩道では)歩行者がいる場合は必ず一時停止する。歩行者に対しては、横断歩道を渡ろうとする時には、ドライバーに対してハンドサインなどの意思表示を行う。確実に車が止まってから横断する。そのようなことを訴えていきたい。」
JAF日本自動車連盟によると、2020年、信号機のない横断歩道での車の停止率は、香川県が12.1パーセントで全国41位、岡山県が7.1パーセントで45位です。
全国平均は21.3パーセント、トップの長野県は70パーセントを超えていますから、いかに停止率が低いかが分かります。
これをどのようにすれば上げていけるのか、官民挙げた取り組みが求められています。