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「改正ストーカー規制法」が成立するも残る課題…被害を受けた香川・小豆島在住の文筆家に聞く

 「改正ストーカー規制法」が18日、衆議院本会議で可決、成立しました。GPSなどを悪用し、無断で相手の位置情報を取得する行為も新たに規制対象となりました。
 自身のストーカー被害の経験から法改正を訴えていた香川県小豆島在住の文筆家・内澤旬子さんに、今国会での議論の成果と課題を聞きました。

 ストーカー規制法の改正案が審議された、5月12日の衆議院内閣委員会。小豆島在住の文筆家・内澤旬子さんはインターネット中継を見ながら、約3時間にわたる質疑の内容をツイッターで実況しました。

(小豆島在住の文筆家/内澤旬子さん)
「(改正内容は)まだまだ不十分ですよね。でもびっくりしたのが、自分の声が国会に届いたというのが結構びっくりしました」

 内澤さんは、2016年に別れ話をきっかけにSNSなどを通じて元交際相手からストーカー被害を受けた経験を本に記しました。加害者は、一度逮捕、不起訴になった後、内澤さんを逆恨みし、インターネット掲示板に誹謗中傷の書き込みを続けました。

 しかし、ストーカー規制法には「恋愛感情を満たす目的」という要件、動機のしばりがあるため規制の対象にはならず、名誉毀損(きそん)容疑での逮捕となりました。

 内澤さんはクラウドファンディングで費用を募ってストーカー被害の実態調査を行ったり、「恋愛しばり」の撤廃や、加害者の更生・治療の義務化を国会議員に訴えたりしてきました。

(小豆島在住の文筆家/内澤旬子さん)
「『法律的に無理です。ここまで以上は助けられません』みたいな形になったときの絶望というか、辛い気持ちは忘れがたいので」

 衆議院内閣委員会では内澤さんの訴えも紹介され、恋愛以外のトラブルが原因となった「つきまとい行為」なども規制の対象にすべきという声が与野党の議員から上がりました。

(公明党/古屋範子 議員)
「現実には、恨み、憎悪、ライバルへの嫉妬など、他の感情を動機とするストーカー事例も起きております」

(国民民主党/岸本周平 議員)
「(規制法の制定から)20年経っている中で、恋愛感情に縛る意味というのは全く無くなっているのではないか」

 しかし、警察庁や国家公安委員会側の答弁は「慎重な検討が必要」などに留まり、今回の法改正には盛り込まれませんでした。一方で、こんなやり取りもありました。

(立憲民主党/西村智奈美 議員)
「内澤旬子さんの場合はこういうふうに言われたんだそうです。『交際してるときは恋愛感情だが、別れた後は憎悪感情なのでストーカー規制法は適用できない』と。別れた後は憎悪感情となるというのは、警察庁で統一された見解なんでしょうか」

(国家公安委員会/小此木八郎 委員長)
「警察庁の見解ではない、と承知しています。ストーカー事案の実情に応じた対応を適切に行っていくよう、今後も警察を指導してまいりたい」

(小豆島在住の文筆家/内澤旬子さん)
「法改正にはならなかったけれども、解釈の範囲を少し大きくとるというか、わずかでも進められたかなという気はします」

 内澤さんは、加害者治療も含め更なる法改正に向け、今後も情報発信や政治家への働きかけを続けていく考えです。

(小豆島在住の文筆家/内澤旬子さん)
「被害者が引っ越しして、仕事変えて逃げて隠れて……それで解決みたいな形はやっぱりおかしいと思うので。もうちょっと頑張りたいと思います」

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