JR四国はコスト削減のため築30年以上が経つなどした駅舎を簡素なアルミ製の駅につくり替えています。対象は四国の70の駅です。
JR土讃線の香川県側で最後の駅、讃岐財田駅です。101年前の1923年5月に開業しました。
駅舎は木造で、香川県の保存木で樹齢700年とも言われる大きなタブノキに覆われています。
そんな歴史ある駅舎も老朽化のため解体が決まりました。
(近くの住民[60代])
「降りた時に地域の方がいつもお花を生けてくださっていたり、毎朝掃除に来てくださったり、地元の人が愛している駅」
「高校3年間、ここから汽車に乗って、電車じゃなくて汽車乗っていきました、廃線になるくらいだったら、駅舎の解体で済むんだったら、やむを得ない」
鉄道事業で赤字が続くJR四国はコストを減らすため、自治体と協議して老朽化した駅舎を簡素な駅舎につくり替える方針です。
2014年度以降、2023年度までに四国の16の駅が建て替えられました。うち香川県は2駅です。
(記者リポート)
「JR丹生駅の駅舎です。横幅が約6m、奥行きは約3m、とてもシンプルなつくりです」
その1つ、JR高徳線の丹生(にぶ)駅です。2019年に元の建物を取り壊し、アルミ製の簡素な駅舎になりました。
JR四国によると2024年度は讃岐財田駅で工事が進められているほか、香川県内の別の駅でも建て替えについて地元自治体と協議しているということです。
JR四国の西牧世博社長はー。
(JR四国/西牧世博 社長)
「古い老朽化した駅舎については、建て替えるか廃止するかの選択ですね。乗降の人数によって、昔と規模が変わってきている所は、簡易な駅舎でやることになろうかなと」
建て替え対象となる駅舎は、築30年以上で耐震基準を満たしていないことが基準です。四国全体では70の駅が該当します。
(JR四国/西牧世博 社長)
「簡易な駅舎でやる場合は私どもの負担でやっていきますし、地元から建て替えしてほしいということであれば、費用の負担等、どんなものにするか議論して建て替えることになろうかと思っています。現行の規模で建て替えるというのはどの駅も基本的にはないと思います」
JR四国によると新しい讃岐財田駅は、広さ9平方メートルほどのアルミ製の平屋で、2024年7月ごろに完成するということです。