備前市が8月に中高生を招待して、山本由伸投手が所属するドジャースの試合を観戦したツアーで、市民が「市が随意契約でツアーの業者を決めているのは違法だ」として公費支出の差し止めを求めた住民監査請求について、市の監査委員は9月17日付けで棄却しました。
備前市は、市内の中高生を対象にアメリカ・ロサンゼルスで、備前市出身の山本由伸投手が所属するドジャースの試合観戦や現地の歴史や文化などを学ぶツアーを8月に実施しました。
このツアーを巡って、市民3人が8月5日に「市が随意契約でツアーの業者を決めているのは違法だ」として公費支出の差し止めを求める住民監査請求をしました。
3人は「ツアーの一部の日程で1人当たりの旅行代金が51万円と、市が競争入札を行う条件に該当。しかし、市は随意契約で業者を決めていて違法だ」などと主張していました。
これに対し、市の監査委員は「市がツアーの業者選定の際に指名競争入札をしたものの、落札者が決まらず、市の規定に基づいて随意契約を結んでいるため、法令等に反しているとは言えない」として、9月17日付けで棄却しました。
監査請求をした市民の代表は「結果は予想していたが市民の声に向き合ってもらえていないと感じる」などとコメントしています。
ツアーには中高生約200人が参加し、宿泊費や交通費、主な食費などは市が全額負担し総事業費は約1億3000万円でした。