「風神雷神図屏風」など、日本美術の傑作を精密に再現した複製品が岡山市に集結しています。
俵屋宗達が描いた国宝「風神雷神図屏風」にプロジェクションマッピング。作品に光を当てる演出は、オリジナルではできない表現です。
岡山シティミュージアムで開かれている特別展。並んでいる作品は全て「複製品」です。日本美術の傑作を精密に再現しています。
(記者リポート)
「筆先のタッチやかすれが非常によく分かります。原本はガラスケース越しでしか見ることができませんが、ここではこんなに近くでじっくり楽しむことができます」
作品は、大手精密機器メーカーのキヤノンと文化財の保存に取り組んでいる京都文化協会が共同で行っているプロジェクトで再現されたものです。複製品を作る過程もパネルなどで紹介しています。
オリジナルは、作品保護の観点から展示室の明るさや展示日数に厳しい制限があったり、海外の美術館に行かないと見られないものもあったりしますが、複製することで、より多くの人に楽しんでもらおうというものです。
また、会場内の全ての作品を撮影することができます。
(来場者)
「撮影禁止なところが多いので、ここは自分の好きな角度から撮って、自分で自由に加工できるのが良い」
(岡山シティミュージアム/学芸員 小林健人さん)
「海外にある作品や国宝が一堂にこの場所に集うことが普通ではありえないこと。細部までご覧になっていただいて作品の世界観を音や映像を通して味わっていただける展覧会になっています」
特別展「国宝・名宝!?展 ~高精細複製品で実現 キセキの名品選~」は10月20日まで開かれています。