9月29日に投開票が行われる岡山県高梁市長選挙は現職と新人の一騎打ちとなりました。4期16年の実績を持ち、取り組みの継続を目指す現職と「市民目線での市政と財政の見直し」を訴える新人は、市の課題にどう向き合うのでしょうか。
高梁市長選に立候補しているのは、届け出順にいずれも無所属で、元高梁市議会議長の新人、石田芳生(58)さんと5期目を目指す現職、近藤隆則さん(65)です。
(無所属・新人/石田芳生 候補)
「市長に立候補してしっかりと市民の審判を仰ぐ。それが私のやらなければならないことであると決意しました」
石田さんは、2012年に高梁市議会議員に初当選し、2022年から8月までは議長を務めました。
前回、2020年の市長選が無投票だったことを受け立候補に至ったという石田さん。現在の市政には停滞感や不透明感があるとして市民目線で市政、財政を見直したいと訴えます。
(無所属・現職/近藤隆則 候補)
「今度こそ真に高梁市として独り立ちしていかないといけない、そのスタートがまさにこれからなんです」
近藤さんは高梁市の商工観光課長などを経て2008年に市長に初当選。
JR備中高梁駅から直結した図書館など公共施設を整備するとともに教育や医療の充実に力を入れてきました。選挙戦では4期16年の実績を訴えながら取り組みの継続を主張します。
今回の選挙の焦点のひとつが少子高齢化への対応です。「国立社会保障・人口問題研究所」が2023年に公表した推計によると、2020年に約2万9000人だった高梁市の人口は、2050年に約1万4000人となり、減少率は岡山県の自治体で最も大きい51.7%に達するとされています。
石田さんは、公共施設の維持や管理にかかる費用を見直し、給食費の無償化など子どもたちのための施策につなげたいと話します。
(無所属・新人/石田芳生 候補)
「財政をしっかりと見直したうえで、実現できるならそれをやりたいということを申しました。給食費の無償化とともに市街地での公園の整備、遊べる場の整備、育児の環境、教育の環境子どもたちの規模に応じたものが必要だと思っています」
近藤さんは、医療の充実が子育てしやすい環境作りにつながるとして、隣接する吉備中央町との連携を強化したいと話します。
(無所属・現職/近藤隆則 候補)
「一番重要なのは子どもの医療に尽きる。小児救急であるとか妊産婦のお産の問題もあると思いますので、そういった道筋をつけていきたいと考えています」
高梁市長選は9月29日に投票が行われ、即日開票されます。