津山市のふるさと納税返礼品をPRしようと、東京で活躍する料理人と地元の大学生が市の特産品を使った料理を考案しました。
岡山県津山市の美作大学にやってきたのは、東京・恵比寿の人気料亭「賛否両論」の店主で、テレビなどにも出演している笠原将弘さんです。
津山市が地元の和牛や米、果物などの「ふるさと納税返礼品」をPRしようと企画したもので、笠原さんと美作大学食物学科の学生らが、それぞれ考案した料理を作りました。
笠原さんは返礼品の「牛肉の切り落とし」を使った肉じゃがに、意外なものを加えました。
(料理人/笠原将弘さん)
「(返礼品に)バジルソースがあったから使おうと思って。おもしろいでしょ? バジルってシソ科だからそういう感覚で使えば、日本料理でもシソはよく使うから」
さらに、笠原さんが注目したのは、つやま和牛の「干し肉」。塩をもみ込んで乾燥させた伝統的な保存食です。
(料理人/笠原将弘さん)
「干し肉というのが、料理人をずっとやっていたけど知らなかったので、初めていただいて、おいしいし、おもしろい食材だな。もっとこれが全国に広まったらいいのにな」
笠原さんが考案したのは全部で6品。炊き込みごはんとカレーうどん、ハンバーグの3品にうま味と食べ応えがある「干し肉」を使いました。
一方、大学生は津山市産の米、「稲羽米」を炒め、そこに「干し肉」を投入。できあがったのは、おしゃれなリゾットです。白ワインの代わりに牛肉料理に合う日本酒「つやま宵」を使っています。
「牛肉の切り落とし」をぜいたくに盛り付けたちらしずしも完成しました。
大学生の料理を食べた笠原さんは……。
(料理人/笠原将弘さん)
「日本酒がほのかに香るね。味が優しすぎるかと思ったけど干し肉と食べるとちょうどいい。バランスが取れていておいしい」
そして、笠原さんの料理を食べた大学生は……。
(大学生)
「めちゃくちゃおいしいです。肉じゃがはバジルのソースを入れていることでバジルの香りがして普段は食べられないような味付けになっている」
津山市は2022年、ふるさと納税返礼品の数を2倍ほどに増やし、約800品目にしました。2023年度の寄付額は約8億6000万円で、過去最高となりました。
今回のレシピは、9月にオープンした津山市直営のふるさと納税サイト「つやふる」などで11月以降に公開する予定です。また、料理をどのような形にして新たな返礼品にするかは今後検討するということです。
(大学生)
「貴重な体験ができたのでぜひ皆さんに作っていただきたいと思います」
(料理人/笠原将弘さん)
「(レシピを)家庭の料理として活用していただいて、作りながら津山の食材の良さ、津山に行ってみたいな、とか思ってもらえたらいいんじゃないかな」