岡山・香川の頑張る高校生を応援する青春のキセキです。今回は「学食」を生徒にとっても地域の人にとっても大切な場所にしていく「食堂プロジェクト」に取り組む高校生を紹介します。
ブロッコリーを刻んで、スープを作り、味見をする生徒たち。環境にも配慮しながら自分たちの手で「食堂プロジェクト」を盛り上げます。
香川県東かがわ市にある三本松高校の食堂を除くと……この日のメニューは、生徒たちに人気のビビンバ丼です。
レタスもしっかり盛り付け、ご飯を食べる生徒たち。このレタスを作ったのは……
(畑チームのメンバー)
「私たちです!」
「三高みんなの食堂プロジェクト」のプロジェクトリーダーです。
食堂プロジェクトは、生徒数の減少などで経営が厳しかった学食を自分たちの手で復活させようと、地元の農家と協力して2020年にスタートしました。
2025年11月には、農林水産省主催の、地域を活性化させる優れた取り組みを選定して全国に発信する「ディスカバー農山漁村(むら)の宝」に選ばれました。
学食を生徒にとっても地域の人にとっても楽しく、大切な場所にしていくことや生徒たちが地元の良さを知ることを目的に日々、活動しています。
(生徒は―)
「食べた食感、シャキシャキいっていてすごく食べ応えが良かった。いつもスーパーで買うけど、同じ同級生がつくってくれたのを食べるとおいしいなとより感じる」
「自分がしたことないことなのでやっぱりすごいなと思うし、感謝してこれからも食べていきたい」
(畑チームのメンバー)
「やっぱり食堂で目の前で作った野菜を食べてくれる姿を見るのがめっちゃうれしい」
食堂プロジェクトの中心として活動を進めているのは、1年生から3年生までの約50人。普段は9チームに分かれて活動していて、レタスを作ったのは「畑チーム」です。
(畑チームのリーダー/長町雛多さん)
「種を植えるところから野菜を収穫するところまで自分たちの手でやっている」
今はレタスや玉ねぎ、トウモロコシなどを育てていますが、この日は雨のため、いつもの水やりや草抜きなどの作業はできませんでした。
(畑チームのリーダー/長町雛多さん)
「毎日水やりをしているけど、雨の日はしなくていいのでそういう面ではありがたい」
畑で育てた野菜は食堂の食材の一部になる他、香川県内のマルシェでも販売しています。
そしてプロジェクトのチームは他にも……。
(メニュー開発チームリーダー/三好紗愛さん)
「規格外野菜だったりとか、地元の漁港からいただいたハマチの未活用部位を使って、もっと食べられる部分があるのに食べられていない部分を活用できるんじゃないかということで」
食品ロスを減らすことを目的に、地元のマルシェで販売できるメニューを考案する「メニュー開発チーム」です。今の課題は……
(メニュー開発チームリーダー/三好紗愛さん)
「もともとの野菜への知識が少ないからこそ、この部分は食べていいのかなというのが分からず捨てちゃう時もあるので、そういうのを1個1個もっと調べながら活用していけるようになりたい」
この日は、マルシェの販売に向けて規格外のブロッコリーを使って野菜スープを改良中。ブロッコリーを細かく切り、コンソメと合わせます。
(メニュー開発チームリーダー/三好紗愛さん)
「匂いはおいしそう……。絶対熱い」
恐る恐る食べると。
(メニュー開発チームリーダー/三好紗愛さん)
「薄い?」
(メニュー開発チームのメンバー)
「味はいける。ただブロッコリーもっと火を通したらいいと思う」
(メニュー開発チームリーダー/三好紗愛さん)
「みそで味付け足したりとか、ブロッコリー自体を前日から何か味付けて寝かせておいたりとか試してみようかなと思った」
(メニュー開発チームのメンバー)
「改善の余地ありということで、70(点)くらい?」
(メニュー開発チームリーダー/三好紗愛さん)
「70(点)!」
試行錯誤を繰り返しながら100点のメニューを作れるよう奮闘中です。
そして「ものづくりチーム」の男子4人組は、何やら会議をしているよう……。
(ものづくりチームのメンバー)
「ここ、やすりをやって、塗る時は絶対ここはもう塗らずに側面だけを塗って。見た目もよくしたいけん」
(ものづくりチームのサブリーダー/板東俊弥さん)
「学校で使用された机の板を再利用して椅子に、こちらが完成した形の椅子になっています」
傷んで廃棄される机を再利用して椅子作り。普段使っている椅子の座面はプラスチックですが、それを木の座面に替えることで脱プラスチックに取り組んでいます。
(ものづくりチームのサブリーダー/板東俊弥さん)
「今はまだ1つも置かれていないけど、いっぱい何個も作ったのでいつかはそれを食堂に並べたい」
「マルシェチーム」も何やら作業中。手袋などの地元産業で出た革端材でエコバッグをつくるワークショップに向けて準備を進めています。
(マルシェチームのリーダー/富田彩夏さん)
「この革端材を知ってもらって、東かがわ市の産業にもっと触れてほしいなと思う。主に県外から来た人や東かがわ市をよく知らない人たちに知ってもらいたい」
多種多様なチームがそれぞれの場所で切磋琢磨し合う三本松高校の食堂プロジェクト。今後の目標は?
(メニュー開発チームリーダー/三好紗愛さん)
「今はこの活動が始まってから6年が経過していて、始めた先輩方がもう全員卒業されてしまっているという頃なので、掲示板だったりとか全校生が集まる場でタオルを配布したりという活動を行うことで、全校生にもっと食に関心を持ってほしいなと思っている」
三本松高校の食堂は現在、完全予約制で地域の人の利用も受け付けています。そのため、食堂プロジェクトは今後、地域にも目を向けていきます。
(畑チームのリーダー/長町雛多さん)
「高齢者が増えていって一人でご飯を食べる方とか孤独を感じる方が多いけど、その方たちが食堂にきてもらって小さい子たちから高齢者みんな集まってわいわいとした居場所になるようなところにしていきたい」
(2026年5月6日放送「News Park KSB」より)