岡山・香川の頑張る高校生を応援する「青春のキセキ」。今回紹介するのは、小学1年生のときからウエイトリフティングを続ける全国チャンピオンです。己の体と向き合い誰よりも強くなる。負けず嫌いな女の子がウエイトリフティングで目指すのは。
倉敷商業ウエイトリフティング部3年の大嶋志歩さん。
大嶋さんは2025年のインターハイで2位。2026年春の全国選抜大会女子77kg級で優勝。全階級を通して女子の岡山県勢19年ぶりの快挙でした。
高校3年生になる始業式の前日。大嶋さんは朝から同級生や後輩と練習に励んでいました。
(倉敷商/大嶋志歩さん)
「(Q.倉敷商での練習は?)練習を真面目にするようになりました。1人だとさぼりやすい、結構性格が怠惰なので……」
練習中、部員たちが叫んでいるのは、バーベルを持ち上げるときに立ち上がれるようにという思いを込めた「立つ!」の掛け声です。
ウエイトリフティングは、古代は重い石などを持ち上げる力比べだったと言われ、オリンピックでは第1回大会から行われています。
「体1つで一番重いものを持ち上げた人が勝ち」という個人競技だからこそ、部活では「チームで取り組む」ことを大切にしています。
大嶋さんが強くなるために意識するのが……
(倉敷商/大嶋志歩さん)
「自分のここがダメやからとか、あまり考えることがあまりなくて、この人がこんぐらいやってたら『自分もいけるっしょ』みたいなのが一番多い、負けず嫌い」
常に意識しているのは「他人と比べた自分」。50m走は7秒台、球技は「見れば大体できる」など、自他ともに認める抜群の運動神経を持つ大嶋さん。
自分の体の限界と向き合い続ける競技だからこそ、負けず嫌いの血が騒ぎます。
(倉敷商/大嶋志歩さん)
「練習してる部員の中でその日一番重い重量を触っているのが自分でありたい。なんでこの人にできて自分にできんのやろって、勉強とかも……負けたくない」
玉野市出身の大嶋さんは三姉妹の次女で、3人ともがウエイトリフティングに取り組んでいます。
大嶋さんが競技を始めたのは、小学1年生のときでした。
(倉敷商/大嶋志歩さん)
「もともとサッカーやってて足の補強だったり、DFのポジションだったので、体づくり、大きい方がいい、強くなりたかった」
中国地区代表に選ばれるなど、当時はサッカーが中心だったという大嶋さんが、ウエイトリフティングに全てを捧ぐようになったのは高校に入学してからです。
その理由は意外なものでした。
(倉敷商/大嶋志歩さん)
「キーパーとかディフェンダーの自分だったら目立てない、点を決めないと。なら重いものを持ち上げようかなって。その時は純粋に目立ちたかった(笑)」
(倉敷商/長谷章一 先生)
「何が重たいですや。(選抜)終わったとき『何なんこの記録は』ですから」
大嶋さんを指導する長谷章一先生。これまで赴任した高校で数々の生徒を全国の舞台に押し上げた、岡山ウエイトリフティング界で知らない人はいない存在です。
(倉敷商/長谷章一 先生)
「(Q.大嶋さんはどんな生徒?)負けん気が強いですね、何かに全て勉強でも何でも器用にやる子。もっともっと高いレベルが狙えるだろうという気持ちがいつもある」
普段から愛のある無茶ぶりをする長谷先生も2026年で65歳。大嶋さんらの学年が最後の教え子になるかもしれません。
(倉敷商/大嶋志歩さん)
「初めてちゃんとウエイトリフティングを教えてくれたというか。練習の取り組み方、気持ちの問題をめっちゃ言われる。自分にとってうれしいし、それで記録を出して恩返しというか何か返せたらいいなと思う」
己の体と向き合い、誰よりも強くなる。恩師や友人らとともに歩む高校生活最後の1年が始まりました。
(倉敷商/大嶋志歩さん)
「いけるところまでは(記録を)伸ばしたい、強くなりたい。マイナーな競技なので、ちゃんと頑張っているのを見てもらいたい。できるだけ多くの大会で優勝する、有名になりたい」
(2026年4月15日放送「News Park KSB」より)