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【特集】磐越道バス事故で問われる“部活動の送迎のあり方”…岡山の実態は? 専門家「遠征する必要があるかという問いも大事」

 5月、福島県の磐越自動車道で部活動の遠征中の高校生ら21人が死傷したバス事故を受けて、遠征の時の安全管理のあり方を巡り国でも議論が進められています。そんな中、岡山県には、生徒の安全と遠征機会の確保を両立するため独自の取り組みを続けている競技団体があります。

 5月6日、福島県の磐越道でソフトテニスの試合に向かっていた新潟県の高校生らを乗せたバスが事故を起こし、生徒1人が死亡、20人が重軽傷を負いました。

 部活動での移動について岡山県や香川県の教育委員会は、公共交通機関を利用することを呼び掛けています。

 また、香川県教委は安全運転講習会への参加などを条件に教員が学校管理のバスを運転することを認めています。

 一方で、岡山県教委はやむを得ない場合には、校長の許可と保護者の同意を得た上で、教員が登録した車を運転して生徒を乗せることを可能としています。

 このほか、保護者や部活のOB、OGが送迎するケースもあり、県教委は実態調査に乗り出しました。

(岡山県教育委員会 保健体育課/片岡敏行 課長)
「県教委としては生徒の安全を最優先に考えているので ルールに基づいた安全確保を取り組んでいきたい」

 こうした中、生徒の安全確保と教員や保護者の負担軽減につなげようと岡山県高体連テニス専門部は、独自の取り組みを続けています。

 テニス専門部は、年間5大会を備前市の総合運動公園で開いています。最寄り駅のJR西片上駅からは、約5km。公共交通機関だけではアクセスしづらい場所にあります。

 そこでテニス専門部では、貸し切りバスを手配し、岡山駅から会場まで生徒を送迎しています。バスは全ての大会で運行していて、利用する生徒が1人当たり約2000円を負担しています。

(岡山県高体連テニス専門部/中村哲 委員長)
「生徒の移動手段の確保(ができるのが)最大のメリット。最寄り駅から遠い会場なので、そういったところに選手を輸送するには適している」

 専門家は、この取り組みを前向きに評価しています。

(名古屋大学教育学部/内田 良 教授)
「学校を飛び越えて合理化して安全に子どもを連れていくという意味では進んでいる取り組み。いままで学校単位でどこかへ行っていた。部活の地域移行でも考えられているが学校という範囲を外す。それをある意味、先駆けてやっていて、いろんな学校が集まって1台のバスを借りる。予算の回し方としても効率的」

 一方で、今回の事故を受けて課題も浮かび上がりました。

 これまでテニス専門部ではバスに教員が同乗するか明確なルールを定めていませんでした。しかし、今回の事故を受けて、可能な限り教員が同乗することを明確化しました。

 一方で、働き方改革が進む中、教員の確保は簡単ではないといいます。

(岡山県高体連テニス専門部/中村哲 委員長)
「働き方改革とか(もあり)、バスの当番の先生にとっては負担感もある」

 名古屋大学の内田教授は、安全確保の観点からプロの運転手による送迎を基本とすべきとした上で、長期的にはあり方そのものを見直す必要があると指摘します。

(名古屋大学教育学部/内田 良 教授)
「そもそも部活動は自主的な活動ということで、遠征する必要があるかという問いも大事。遠征にもいろんな優先順位がある。限られた大会をどう安全にやっていくかそこに集中する。それ以外の大会や練習試合は諦めるという選択肢のあり方はある」

KSB 報道
執筆:KSB報道
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