第102代の総理大臣に選出された石破茂氏。野党から異例の猛反発に遭います。
■変節「10月解散」に野党猛反発！
立憲民主党 小川淳也幹事長 「まず石破新総裁に申し上げます。なぜ昨日、いまだ内閣総理大臣でないにもかかわらず、衆議院の解散と総選挙の日程を明らかにしたのですか。この前代未聞、異例中の異例の発言は国会軽視も甚だしく、憲法上の疑義を生じさせかねない異常な発言であり、潔く、そして直ちに謝罪と撤回を求めるものであります」
総理大臣就任前の先月30日に突如、表明された解散・総選挙宣言に野党が激しく反発しています。
立憲民主党 小川淳也幹事長 「『国民の判断材料を提供することが新総裁の責任』『本当のやり取りは予算委員会である』、これはあなた自身の言葉ではありませんか。まさに有言不実行、言行不一致、ここに至っては、もはや嘘つきのそしりすら免れないのではありませんか」
なぜ石破総裁は10月27日に投開票という実務上、最短の日程で解散総選挙を実施すると表明したのか…。
衆参の総理大臣指名選挙の結果、第102代の内閣総理大臣に決まった石破総裁。
鳥取県初の総理大臣誕生に地元は沸いています。
19人の新しい閣僚の顔ぶれです。初入閣は三原じゅん子こども政策担当大臣など13人。若手からの抜擢（ばってき）はなく、林官房長官や加藤財務大臣という総裁選挙で戦った2人を政権の骨格に据えました。
石破総裁の側近や外交・安全保障政策で考え方の近いベテランを再登板させるなど、党内には「新鮮味に欠ける」との声も。また、安倍派や、いわゆる「裏金議員」の入閣は見送られました。
自民党安倍派 中堅議員 「しかし、この内閣で支持率が上がるとは思えない。どう考えても『売れ残り内閣』だろう」
決選投票で敗れた高市経済安保担当大臣は石破総裁から総務会長を打診されたものの断り、岸田内閣が総辞職したことから「無役」となりました。
高市経済安保担当大臣 「今後は一議員としてサポートして参りたい」 「（Q.総務会長の打診があったと報道、断ったのは事実か？）党の役職の話なので大臣会見の場では申し上げにくい。残念」
今月1日午後0時半すぎ、総理大臣官邸の玄関に集まった大勢の人たち。新しい総理大臣を迎える前の恒例の儀式です。
歴代8位、在職日数1094日の岸田総理大臣は1日で退任です。
会期が9日間の臨時国会では総理による所信表明演説、各党の代表質問を行った後、与党側は党首討論を行う方針ですが、野党側は予算委員会の開催を要求しています。
立憲民主党 野田佳彦代表 「つい、この間まで与野党が予算委員会等で論争をして、国民の皆様に判断材料を提供してから信を問うと言ってきたことを守ってないじゃないか」
また、総理就任前に解散を宣言したことも問題視しています。
日本維新の会 馬場伸幸代表 「思い上がり以外の何ものでもないと思います。石破さんが国民的人気があったのは党内野党と言われてでも正論を通していく姿勢が国民から支持を受けていたと思います。言わば石破さんのいいところは、もうすでにすべてなくなってしまった」
共産党 田村智子委員長 「『議論なくして解散はあり得ません』と声を掛けさせてもらいました。国民の前で国政の重大課題をきっちり議論する内閣であってほしいと」
国民民主党 玉木雄一郎代表 「権力にまつわる基本的なルールを守れない人は、あらゆるルールを守れないと思います」
自民党 石破茂総裁 「ルールを守る自民党でなければなりません」
玉木雄一郎代表 「ご自身が早速、ルールを破る自民党総裁になっていると思います」
■親交ある人物語る“素顔と本音”
教育無償化を実現する会 前原代表 「おっしゃっていたことと総裁選挙の時に実際やっておられることが違うなと。不安というか違和感というか、残念な気持ちですね」
外交・安全保障政策などで考え方が近く、野党でありながら石破総裁と親交が深い、「教育無償化を実現する会」の前原代表です。
教育無償化を実現する会 前原代表 「石破カラーをちゃんと出して頑張って下さい」
自民党 石破総裁 「出したらぶたれるよ」
午後に交わしたこの会話について前原代表は…。
教育無償化を実現する会 前原代表 「弱音というか本音ですよね。本音を言うのが石破さんらしいところなんですけども『石破カラーを出すと党内からたたかれる』とおっしゃってましたので、党内の足場が弱い。結局、菅副総裁や森山幹事長の言うことを聞かざるを得ないということなんだと思いますけども、それをやり続けると、恐らく石破総理でなくともよかったんじゃないと、見られやしないかとすごく心配ですね。どこかでブレークスルーしないといけないと思うんですよね。とにかく、いきなりステーキじゃないけど、いきなり解散ということで食べて下さいと言われてもですね、なかなか国民も判断基準がないじゃないかと思いますし、石破カラーも出せないのであれば、私は支持率は下がり続けるだけだと思いますね」
