ドイツで、財政政策を巡る対立から、連立与党3党のうちの一角が離脱し、連立政権の枠組みが崩壊しました。来年3月までに総選挙が行われる見通しです。
ドイツのショルツ首相は6日、連立与党を構成する3党の一角「自由民主党」の党首である財務相を、解任したことを明らかにしました。
来年度の予算編成方針などを巡り、ショルツ首相が所属する中道左派の「社会民主党」と環境保護政党の「緑の党」が、債務を拡大し社会保障や気候変動対策の充実を主張する一方で、「自由民主党」が財政規律を重視する考えを示して対立していました。
ショルツ首相は、来年1月に首相信任投票を実施する方針ですが、「不信任」となれば、来年3月までに総選挙が行われる見通しです。
アメリカで共和党のトランプ前大統領が勝利して、政策の転換が起きる見通しのなか、ヨーロッパ最大の経済大国であるドイツの政治的停滞が、ウクライナ支援や気候変動対策などに影響を与える可能性があります。