大手医薬品メーカーがミノムシの作り出す糸でできた繊維の製品化に成功したと発表しました。
名古屋市に本社を構える大手医薬品メーカー「興和」は、2016年から国の研究機関とともにミノムシが巣を作る時に吐き出す糸の力に注目して研究を進めてきました。
そして今回、ミノムシの作り出す糸を原料とする繊維の大量生産にめどがついたしています。
興和によりますと、ミノムシの糸の力は自然界で最も衝撃吸収性が高いとされるクモの糸より優れていて、合成ゴムのような伸縮性と炭素繊維のような強度を合わせ持っているということです。
興和 三輪芳弘社長 「ミノムシ素材は化学繊維や炭素繊維に代わる存在として、世の中にイノベーションをもたらす可能性を秘めています」
この繊維はミノムシの糸を原料としているため自然界で分解され、廃棄する際に環境負荷が掛かりません。
今後、航空機や自動車など様々な分野で広く利用される可能性があるということです。
近く共同開発を進めているスポーツメーカーから、この繊維を利用した商品が発表される予定です。